実力派俳優として愛されるベン・ウィショーが、華やかなハリウッドの舞台裏に隠された“ある壁”について口を開いた。トップスターとして走り続けてきた彼だからこそ見える、業界の現実とは一体何なのだろうか。私たちが思っている以上に、今のエンタメ界で「自分らしく生きる」のは勇気がいることなのかもしれない。
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成功のために求められる異性愛者への迎合
10年以上にわたりクィアであることを公表し、第一線で活躍を続けているベン・ウィショーは、ハリウッドという巨大なシステムに付随する「ヘテロノーマティブ(異性愛規範)」なプレッシャーを誰よりも熟知している一人だ。
ベンは英The Guardian紙のインタビューに応じ、自身と同等のキャリアレベルにおいて、カミングアウトしたゲイの俳優がなぜ非常に少ないのかについて持論を展開した。業界に君臨する時代遅れの基準を鑑みれば、私生活と俳優業を切り離さざるを得ない人たちの判断も理解できるとした上で、次のように語っている。
「非常に複雑な問題であり、個々の状況は異なるだろう。しかし、もしこの業界で真の成功を掴みたいのであれば、依然として異性愛者の嗜好に適合しなければならないという現実がある。それが今もなお、大きな影響を及ぼしているのだと思う」
根底に潜む「性」と「欲望」の正体
ベンの指摘は、エンターテインメントの本質に潜む歪んだ構造へと向かう。「言い換えれば、異性愛者にとってセクシーな存在であり続けなければならない、ということだ。実際、あらゆる物事の根底にいかに性や欲望が潜んでいるかを知ると、いつも驚かされる」と吐露。さらに、改善の兆しは見えつつも、根底にある問題は根深いと強調した。
「世の中には依然として多くのホモフォビア(同性愛嫌悪)や憎悪が残っている。もちろん状況は良くなっているが、それが厳然たる事実であることに変わりはない」
また、ベンは自身のアイデンティティを公にしない選択をしている俳優たちについても言及。「こうしたプロセスにおいて、各人がどのような葛藤を抱えているかは誰にも分からない。プライバシーを公にしない人々を、決して責めるつもりはない」と、個人の決断を尊重する姿勢を見せた。
クィア・アーティストと歩む新たな挑戦
2014年にセクシュアリティを公表して以来、自身のアイデンティティと誠実に向き合ってきたベン。2025年には『人生は小説よりも奇なり』を手掛けたアイラ・サックス監督による映画『Peter Hujar’s Day(原題)』に出演。同作でベンは、実在したゲイの写真家ピーター・フジャーに扮している。ゲイの監督が手掛ける物語で、同じくゲイであった芸術家を演じることの意義について、彼は表現者としての強い使命感を抱いている。
ベン・ウィショーが出演する最新海外ドラマ『ブラック・ダヴ』はNetflixにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)





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