『13の理由』のマイルズ・ハイザーが主演を務めるNetflixのコメディドラマ『オレたちブーツ』が配信済みのシーズン1をもって打ち切りとなったことがわかった。米Deadlineが報じている。
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高評価でもNetflixはなぜ「NO」を突きつけたのか
グレッグ・コープ・ホワイトの回顧録「The Pink Marine」に着想を得てドラマ化された本作。
舞台は、軍隊で同性愛者であることが違法とされていた1990年の厳しい海兵隊を舞台に、目的を見失い、ゲイであることを隠すキャメロン・コープ(マイルズ)と、彼の親友である異性愛者が、多様な新兵グループに入隊する姿を追う。アンサンブルキャストが織りなす新兵たちは、訓練所の文字通りそして“地雷”を乗り越え、予期せぬ絆を築き、限界まで追い込まれる環境の中で真の自分を発見していく。
全8話のシーズン1が配信されてからおよそ2カ月以上が経過しての発表となった今回の打ち切り。本作は、『プリンセス・ブライド・ストーリー』や『ワンデイ -家族のうた-』などを手掛けたこと知られるノーマン・リアの遺作としても注目されていた。
Rotten Tomatoesでは90パーセントを記録し高い評価を得ていた本作。ポップカルチャー界隈でも一定の話題を呼び、さらに、Netflix社内でも番組への支持は厚く、制作スタジオであるソニー・ピクチャーズ・テレビジョンとの間で、長期的な視聴データの分析と協議が重ねられていたという。今年8月、ソニーはシリーズ継続の可能性を高めるため、主要キャスト数名のオプション契約を延長していたという。
しかし、Netflixの厳格な独占契約条件が、ドラマの運命を決定づけることとなる。この契約があるため、外部スタジオが制作したシリーズがNetflixによって一度キャンセルされると、他のプラットフォームで再スタートを切るための売り込みが、事実上不可能となってしまうのだ。
制作過程での度重なる困難と話題性
本作配信までの長い道のりは、制作開始から困難に満ちていた。第二次世界大戦の退役軍人であったリアが存命中の2023年5月にゴーサインが出たが、その夏に制作を開始した矢先、ハリウッドのストライキによりわずか1週間で中断せざるを得なかった。制作が再開されたのは2024年3月、撮影が完了したのは同年8月だった(リアは2023年12月に101歳で逝去している)。
その後、『オレたちブーツ』がNetflixの配信スケジュールに組み込まれるまでに約1年を要した。この期間には、大統領選挙と新政権の就任後の数カ月も含まれ、政府の番組主題に関する見解に大きな変化があったことが、ドラマお披露目開後に顕著となる。国防総省がこのシリーズを「行き過ぎたポリコレ賛美」と批判的に表現して注目を集めた後、配信から最初の一週間で平均940万ビューという強力な数字を叩き出し、デビュー週の総視聴数を倍増させた。Netflixのトップ10ランキングにも4週間留まり、最高で2位にまで達した実績を持つ。
残念ながら打ち切りという結果になってしまった『オレたちブーツ』はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:Deadline




