Netflixドラマ『マインドハンター』は、2017年の配信開始以来、高い評価を誇っているが、他の犯罪ドラマと比べて一体何が違うのだろうか。
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デヴィッド・フィンチャー監督の『マインドハンター』が新たな形でよみがえる!?
『セブン』『ソーシャル・ネットワーク』『ハウス・オブ・カード …
犯人の“内面”にフォーカス
『マインドハンター』の主人公ホールデン・フォードは、実在のFBI捜査官ジョン・ダグラスをモデルにしたキャラクター。ダグラス捜査官は、まだ“プロファイリング”という概念すら存在していなかった時代に、犯罪行動科学に基づく捜査手法を切り開いたパイオニアだ。劇中では、ホールデンと相棒ビル・テンチが、実在した連続殺人鬼エド・ケンパーやチャールズ・マンソンらに直接インタビューを行い、犯罪者の心理に深く迫っていく。
米Screen Rantは、『マインドハンター』が事件の“解決”ではなく、犯人の“内面”に焦点を置いている点が、他の犯罪ドラマと決定的に違うと指摘している。
1話完結型で次々と事件を処理するのではなく、フォードとテンチは“なぜ人は殺人に至るのか”という人間の闇を掘り下げ、将来の犯罪を予測して防ぐための理論を構築していく。犯罪そのものよりも、“人間の闇”に光を当てる本作は見る者に強烈な印象を残し、その点では犯罪ドラマに革命をもたらしたと言っても過言ではないだろう。
実際、米レビューサイト「Rotten Tomatoes」では、批評家スコア97%、観客スコア95%という驚異的な評価を獲得しており、その完成度の高さは折り紙付きだ。
残念ながら、本作は予算の都合によりシーズン2で打ち切りとなった。しかし、もしシーズン3が実現していれば、フォードとテンチの研究がついに脚光を浴び、地下室のオフィスから飛び出して、その成果を世界に広めていく展開が描かれる予定だったという。
今もファンは番組の復活を強く望んでおり、監督を務めたデヴィッド・フィンチャーも、映画版などでの復活に前向きな姿勢を見せている。今後の展開に引き続き注目したい。
『マインドハンター』は、Netflixにてシーズン1~2が独占配信中。(海外ドラマNAVI)