復活が期待されてきたNetflix『マインドハンター』シーズン3、製作費の問題で完全に終了

『セブン』や『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーが監督・製作総指揮を務めるNetflix(ネットフリックス)のクライムシリーズ『マインドハンター』。シーズン3の製作を待ち望む声が強かったが、そうしたファンの思いも虚しく正式に打ち切りが決定したとIndieWireが伝えている。

何度も期待されてきたシーズン3への更新は…

1970年代、シリアルキラーへの取材を基に、プロファイリングによる捜査を確立しようとしたFBI捜査官たちを描く犯罪ドラマ『マインドハンター』。2017年のシーズン1に続き、2019年にシーズン2が配信。作品が非常に見応えがあったことやクリフハンガーのように終わった結末からシーズン3製作に多くのファンが期待していた。しかし製作費の問題で、完全にその可能性は絶たれたようだ。

フィンチャーは「最初の2シーズンをとても誇りに思っているけど、非常に予算がかかる作品でNetflixの目には、予算を投じる理由に当たるほど、十分な視聴者を引き付けることができていないと映ったようだ」とフランスの週刊新聞Le Journal du Dimancheに話した。

1995年に発売された犯罪ノンフィクション「Mindhunter: Inside the FBI’s Elite Serial Crime Unit(原題)」を基にした本作。ジョナサン・グロフ(『Glee』『Looking/ルッキング』)とホルト・マッキャラニー(『ファイト・クラブ』)が主演を務め、シーズン2からアナ・トーヴ(『FRINGE/フリンジ』)が加わった。三人はシーズン3にも出演する方向で契約を結んでいたが、無期限延期を受けて一時中断。その後2020年1月に契約解除された。

「『マインドハンター』の最初のシーズンはショーランナーなしでやった」と2020年に話していたフィンチャー。「その後シーズン2の脚本を手に入れたけど、書かれていることを見て最終的にどれも気に入らないと判断した。だから私たちはそれを投げて最初からやり直した」と製作プロセスを明かしていた。

シーズン2の監督を務めたアンドリュー・ドミニク(『ジェシー・ジェームズの暗殺』)は、シーズン3の製作が進行していれば舞台はロサンゼルスになっただろうと話しており、企画には着手していたことを明かしている。「それはすべて、ある種の時代精神、大衆の意識をプロファイリングすることに結びついたことでしょう。もしそうなっていれば、誰もが本当に待ち望んでいたシーズンなったはず」

諦めきれない気持ちがあるのは間違いないが、現実を受け止めるしかなさそうだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:Netflixオリジナルシリーズ『マインドハンター』シーズン1~2は独占配信中