ライアン・マーフィーの医療ドラマ『ドクター・オデッセイ』1シーズンで打ち切り

ヒットメーカーのライアン・マーフィー（『Glee／グリー』『9-1-1：LA救命最前線』）が手掛ける米ABCの医療ドラマ『ドクター・オデッセイ』が、1シーズンで打ち切られた。米Entertainment Weeklyなど複数のメディアが伝えている。

「ファンが更新を望む海外ドラマ」のトップ5だったが…

豪華客船を舞台とする本作は、新任の船上医師マックス（『FRINGE／フリンジ』『アフェア　情事の行方』のジョシュア・ジャクソン）が、小さいながらも有能なチームとともに、船の上でちょっと変わった緊急事態に対応していく医療ドラマ。2024～2025年シーズンに始まった新作ドラマで、今年5月15日にシーズン1最終話を放送。ABCのほかの番組がどんどん更新もしくは打ち切りが決まる中、同局のドラマシリーズとして唯一去就が決まっていなかった。

最終話放送から1ヵ月以上が経っても、ジョシュアをはじめとしたキャストとの契約は6月30日（月）をもって満了となるにもかかわらず新たな動きはなく、Entertainment Weeklyは同作がシーズン1のみで終了することを確認したと報じている。

米TV Lineが4月に実施したアンケート「ファンが最も更新してほしい海外ドラマ」で5位と上位につけた『ドクター・オデッセイ』だが、「今季最も見られた海外ドラマのランキング」では全体で62位（視聴者数770万人）、トップ100に11番組が入ったABC内では7番目と、成績はあまり良くなかった。

5月中旬にDisney Television Groupのクレイグ・アーウィッチ社長は、マーフィーが人気作の『9-1-1：LA救命最前線』に加えて、新たに始まる『9-1-1: Nashville（原題）』や『All’s Fair（原題）』も抱えていることに言及、「『ドクター・オデッセイ』は我々の（来季の）スケジュールに入っていない」と継続の可能性が低いことを明かしていた。

その2週間後の5月末には、訴訟問題も勃発。本作の小道具チームに所属していた3人のスタッフが、同じチームの同僚からセクハラを受けた上に不当な解雇をされたなどとして、制作会社の20th TelevisionとABCの親会社であるDisneyを訴えていた。

このシーズン期待の新作の一本だったにもかかわらず、短命に終わってしまった『ドクター・オデッセイ』。当初登場人物たちの三角関係を描いていたものの、最終話でその関係に決着がつき、シリーズフィナーレとして成り立つ形で終わっていたのはせめてもの救いかもしれない。

『ドクター・オデッセイ』はDisney+（ディズニープラス）にて独占配信中。（海外ドラマNAVI）

参考元：米Entertainment Weekly、米Variety、米Deadline