
『ダウントン・アビー』のマシュー・グードが、人気ミステリー小説「特捜部Q」シリーズをドラマ化したNetflixの新作犯罪ドラマ『特別捜査部Q』でキャリア初となる警察官役に挑む。
これまで貴族の夫からサイコキラー、吸血鬼、検察官まで多彩な役を演じてきた彼が、今回は陰鬱で天才肌の警視正を演じる。
“はみ出し者”たちの異色チームが始動
物語の舞台はスコットランド・エディンバラ。カール・モークは、ある事件をきっかけに重傷を負い、相棒は下半身不随に。復職後は冷遇され、地下の旧ロッカールームに新設された「コールドケース捜査班」へと配属されることになる。
コールドケース捜査班には、過去の未解決事件を洗い直すという名目があるものの、実態は警察の“PR施策”にすぎないとカールは考えている。そんな彼は、渋々ながらも二人の部下を迎え入れる。
一人目は、シリアの元独裁政権下で「ほぼ警官のような仕事」をしていたという難民のアクラム・サリム。二人の子を持つ父で、冷静で現実的な性格だ。二人目は、不安症気味でよくしゃべる巡査ローズ・ディクソン。ただしその粘り強さは一目置かれている。
さらにカールは、動けなくなった元相棒ジェームズにもこっそり協力を依頼。チームはまさに“はみ出し者”の集まりで、皆が何かしらの傷を抱えている。
闇とユーモアが共存する新感覚クライムドラマ
最初に彼らが挑むのは、4年前に失踪した女性公務員の事件。回想シーンでは、彼女が過酷な状況下に囚われていることが描かれる。複雑に絡み合った人間関係、彼女自身の抱える秘密――すべてが少しずつ明かされていく構成だ。
本作の企画・脚本・監督・製作を務めるのは、Netflix『クイーンズ・ギャンビット』や『ゴッドレス -神の消えた町-』を手がけたスコット・フランク。彼は「物語にはユーモアと皮肉も多く含まれている」と語り、「作品自体は深刻になりすぎないが、視聴者にはしっかりと響くはず」と自信を見せている。
フランク自身は英国クライムドラマの大ファンで、「『ハッピー・バレー』『ブロードチャーチ』『ライン・オブ・デューティ』には完全にハマった」とも明かしている。『特別捜査部Q』も、その仲間入りを果たすポテンシャルを秘めていると言えるだろう。
『特別捜査部Q』は、5月29日(木)よりNetflixにて独占配信スタート。(海外ドラマNAVI)
Photo:『特別捜査部Q』Netflixにて独占配信中