
Apple TV+が、英国の推理作家フィリップ・カーによる人気小説シリーズをもとにドラマが作ることが分かった。米Deadlineが伝えている。
原作はベルリン三部作として知られる探偵小説シリーズ
カーが1989年から計14作にわたって執筆した人気シリーズの主人公は、元刑事で私立探偵ベルンハルト・グンター。ナチス政権下から終戦に至る戦前・戦後の混乱期を背景にした探偵小説だ。“ベルリン三部作”と呼ばれる初期の3作(「偽りの街」「砕かれた夜」「ベルリン・レクイエム」)が特に有名だが、今回はシリーズ最終作であり、1928年を舞台とした「Metropolis(原題)」をもとに、若きグンターの物語が綴られるという。
1928年当時、ナチスはまだ目に見える存在ではなく、遠くに潜む不穏な気配にすぎない頃。昇進したばかりの警察官グンターは、ベルリンのエリート揃いの殺人捜査班に配属され、社会の隅で暮らす人々を狙った連続殺人事件の捜査に当たる…。
タイトル未定の新作ドラマはグンターが私立探偵になる前の段階からスタートするが、今後グンターが主人公のほかの作品を引き続き映像化する可能性もあるという。
グンター役は誰に?シリーズ化の可能性も
"Berlin Noir": Apple Lands Next Big TV Adaptation With Bernie Gunther Prequel Series From 'Conclave' Writer Peter Straughan, Bad Wolf & Tom Hanks' Playtone https://t.co/HwMMswrEql
— Deadline (@DEADLINE) April 24, 2025
脚本を担当するのは、『教皇選挙』でアカデミー賞脚色賞を受賞したピーター・ストローハン。『ドクター・フー』や『インダストリー』を手掛ける制作会社バッド・ウルフと、トム・ハンクスとゲイリー・ゴーツマン率いる制作会社プレイトーンも携わる。
「ベルンハルト・グンター・シリーズ」の映像化は10年以上前から進められており、2012年には米HBOとプレイトーンが小説の権利獲得に向けた交渉を開始していると報じられていた。その後、英Skyでも開発が進められていたが、バッド・ウルフがプロジェクトに参加。さらに、プレイトーンとの独占契約を結んでいるApple TV+も加わった。
主人公のグンター役に誰がキャスティングされるのか、気になるところ。かつてウディ・ハレルソン(『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』)が同役に興味を示していたが、キャスティング発表はまだ先になる見込みとのこと。
『教皇選挙』は興行収入5億円を突破!GW中に上映館増も
今話題の『教皇選挙』の脚本も執筆したストローハンは、英作家ジョン・ル・カレのスパイ小説を原作とした『裏切りのサーカス』の映画化を成功させた実績を持つ。本作の脚本には、以前から水面下で取り組んでいたという。
なお、『教皇選挙』(主演:レイフ・ファインズ)は、3月20日(木・祝)からTOHOシネマズシャンテほか全国106館で上映が始まり、上映館を増やしながら各地で満席が続出する大ヒットとなっている。興行収入は、4月26日(土)までの38日間で5億円を突破した。
週末観客動員ランキング(興行通信社調べ)には6週連続ランクインし、4月27日(日)までに約36万人を動員。昨年4月以降の公開作品で、6週連続でランキングトップ10入りした実写洋画作品は、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』『ウィキッド ふたりの魔女』『教皇選挙』の3作品のみ。4月21日(月)の教皇フランシスコ死去に伴って本作への注目度が再び高まり、日を追うごとに動員を伸ばしている。
GW期間中にあたる5月2日(金)および5月3日(土)から上映館が31館増えるほか、その後も25館以上での公開が控えている。最新の公開劇場は公式HPからご確認を。
参考元:米Deadline
Prime Videoでも「Apple TV+」オリジナル作品が楽しめる!
Photo:『教皇選挙』全国公開中/配給:キノフィルムズ © 2024 Conclave Distribution, LLC.