歴史大作『バビロン・ベルリン』シーズン5、ついに撮影開始!舞台はナチス政権成立直前

『ラン・ローラ・ラン』や『パリ、ジュテーム』などで知られるトム・ティクヴァらが手がけるドイツの人気ドラマシリーズ『バビロン・ベルリン』が、ついに最終章へと突入する。この度、シーズン5の撮影が正式に開始され、画像が初公開された。

 

最終シーズンの舞台はナチス政権成立

『バビロン・ベルリン』は、ドイツ人作家フォルカー・クッチャーの犯罪小説トリロジーのドラマ化。1929年のワイマール共和国崩壊前のドイツを舞台に、戦争によるPTSDで苦しむゲレオン・ラート刑事(フォルカー・ブルッフ)が、刑事志望の相棒シャルロッテ・リッター(リヴ・リサ・フリース)と不可解な事件に挑む姿が描かれる。

最終シーズンの物語の背景となるのは、1933年1月のアドルフ・ヒトラーの首相就任とヴァイマル共和国の終焉だ。その2カ月後には選挙によってナチスの党が完全な権力を握ることになるが、その直前の5週間、人々は「適応」「反対」「亡命」という難しい選択を迫られることになる。

シーズン5では、ゲレオンがシャルロッテと再び手を組み、ドイツが最も暗い時代へ突入する前にわずかな希望を探ることになるという。あらすじは次の通り。

「ゲレオンは姿を消し、一方でシャルロッテは前線の元兵士が次々と殺害される謎の事件に挑む。捜査を進めるうちに、ゲレオンの過去、さらには新たに誕生した政権との直接的な関連が浮かび上がる」

公開された最初の画像には、ゲレオンの横向きの姿が映し出されている。

本作のクリエイター・脚本・監督を務める三人組、ヘンク・ハンドレーグテン、アヒム・フォン・ボリエス、トム・ティクヴァは、原作シリーズ5作目「The March Fallen(原題)」をベースに全8話構成となる最終シーズンの脚本を執筆。

監督陣は声明で「映像、ロケーション、そしてシリーズの最も重要な要素のひとつである音楽において、可能な限り壮大なシーズンにするために全力を尽くしている」とコメント。さらに、「ナイトクラブ、カーニバル、社会全体の変化が新シーズンのサウンドトラックの基盤となる。1933年初頭の5週間に焦点を当て、その後のドイツを大きく揺るがす出来事を描く」と語っている。

シーズン5の制作については、2023年7月にヨーロッパ最大のメディア企業「スカイ・グループ」傘下のスカイ・ドイチェランドがオリジナルコンテンツから撤退して以来、さまざまな憶測が飛び交っていた。

壮大な歴史ドラマ『バビロン・ベルリン』は、ついにその幕を閉じることになる。ゲレオンとシャルロッテの運命、そして激動の1933年のドイツがどのように描かれるのか、最終章の公開を楽しみにしたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:Babylon Berlin_©X Filme Creative Pool Entertainment GmbH Degeto Film GmbH Beta Film GmbH Sky Deutschland GmbH 2017 Fotograf Frédéric Batier