カーター役ノア・ワイリー『ER』にリブート企画があった!お蔵入りになった経緯は?

シカゴの緊急救命室で活躍する医師や看護師の姿を描き、米NBCにて1994年から2009年まで15シーズンにわたって続いた大ヒット医療ドラマ『ER 緊急救命室』。同作でジョン・カーターを演じたノア・ワイリーが、『ER』のリブート企画があったが、お蔵入りになってしまったことを語った。米TV Lineが報じている。

 

『ER』にかわる新たな医療ドラマ

ポッドキャスト番組「Still Here Hollywood(原題)」に出演したノアは、数年前に『ER』がストリーミングサービスで復活したことと、パンデミックの中で活躍する医療従事者にスポットライトを当てたいという願望が相まって、リブートしたいと思うようになったと告白した。

「(パンデミックの間)仕事をしていなかったとき、僕は自分がダメな人間だと思っていました。あの時は、本当に評価されるようなスキルを持っているとは思えませんでした。自分が有意義な形で貢献できていないことがとても気になり、それがこの『The Pitt(原題)』のアイデアにつながったのです。この5年間、休むことなく僕たちの世話をしてくれている最前線の医療現場に立つ人々に、再びスポットライトを当てたいという思いが湧きました。みなさん疲れ果てて、燃え尽き、周囲に圧倒され、特には罵倒もされます。でも彼らはヒーローであり、それに焦点を当てたかったのです」

『The Pitt(原題)』は、ペンシルベニア州ピッツバーグの病院を舞台に、現代のアメリカで医療従事者が直面する課題をリアルに描くヒューマンドラマ。しかし、本作が日の目を観る前に、ノアと製作総指揮で、『ER』でも製作総指揮・脚本を手掛けたジョン・ウェルズを含む脚本家たちは、『ER』をリブートすることを考えていたという。

 

「2020年にこの話は始まりました。当時僕は救急隊などからたくさんのメールを受け取っていました。“『ER』を見たから、医療従事者になった、ありがとう”という言葉をたくさんかけてもらったのです。なので、(脚本家の)ジョン・ウェルズにもその人たちの思いを伝えたくて、彼にメールしたんです。子どもが誕生したこと以外で、『ER』は自分の人生においておそらく最高の出来事であり、ただ感謝の言葉を伝えたかったのです。だからジョンに、“『ER』をそのまま復活させたくないのはわかる。僕も同意見だ。でも、もしもっと小さな規模で、内容の濃い、例えば昔の登場人物のその後を見るような、彼らが今医療界で起きていることについてどう感じているかを知るような作品をやりたいと思ったら、やってみたい”と言ったのです」

そしてウェルズはそれについて考え、話し合い、そして結局、R・スコット・ゲミルやデヴィッド・ザベルら、『ER』の脚本家たちを連れてきたという。だが、「『ER』の生みの親である故マイケル・クライトンの遺産に関していくつか問題があって交渉が難航した」とノアは説明した。結局、ノア、ウェルズ、ゲミルは『ER』のリブートではなく、医学界を舞台にした新シリーズの制作に方向転換した。

『The Pitt』は全15話で米Maxにて配信される。製作は今年7月に始まり、来年の2月まで続く予定だ。ノアは主演とプロデューサーを務めるほか、シーズン1の2エピソードの脚本も手掛けている。元々は『ER』のリブートになるはずだったかもしれない本作が、どのようなドラマになるか楽しみだ。

『ER 緊急救命室』全15シーズンはU-NEXTで配信中。

(海外ドラマNAVI)

参考元:TV Line

Photo:『ER 緊急救命室』TM & (c) Warner Bros. Entertainment Inc.