『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2、「テーマは喪失感」レイニラ役エマ・ダーシーが語る

『ゲーム・オブ・スローンズ』の約200年前を舞台に、ターガリエン家の衰退を招いた内戦“双竜の舞踏”を描くスピンオフドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』。その待望のシーズン2について、キャストが「テーマは喪失感」だと語っている。

(※これ以降は、一部シーズン1のネタバレを含みます)

主要キャラクターの多くが喪失感を抱えている

シーズン1フィナーレでは、レイニラ・ターガリエンの父親であるヴィセーリス・ターガリアン1世、さらに息子のルケアリーズが命を落とすという悲劇が続いた。

VOGUEのインタビューで、成長期のレイニラ役を演じるエマ・ダーシーが、「今シーズンの物語において、喪失感が重要なテーマであると思います」と話している。

「喪失感は人によって全く異なる形で現れるので、私にとっては役作りにおける重要な模索領域でした。(クリエイターの)ライアン(・コンダル)と(ショーランナーの)サラ(・ヘス)、そしてチームが今シーズンを作り上げていく方法には、何か美しいものがあると思います。主要キャラクターの多くが、かなり深い喪失感を抱えていて、悲しみは人をコミュニティから引き離すだけでなく、人々を互いに他人同士のようにしてしまうこともあります。悲しみを抱えた人々は、かなり大きく変わってしまうんです」

そしてエマによると、レイニラの悲しみは泣き父親や殺された息子に対してだけでなく、かつては親友だったが、今は宿敵にしか感じられなくなったアリセント・ハイタワーのような、存命している人物にも向けられているという。「彼らは、お互いに憑き合っているようなものですね。この番組では死がたくさん描かれるけど、キャラクターたちは生きている人々にも人生で失った人々にも苦しめられるのです」と分析している。

またエマは、その喪失感は衣装にも現れているとし、シーズン2のレイニラのドレスには伝統が感じられ、まるでターガリエン家の歴史を振り返るかのごとく、前世代の衣装を着ているように見えると語った。「父親を亡くしたばかりという状況で、すごく心を動かされます。父親に同調しているように見えるけど、それは同時に過去と結び付くことでもあって、今シーズンで彼女は家族の歴史を見つめることに多くの時間を割き、まるで自分の将来への手がかりを探しているかのようなのです」

シーズン2では、喪失感を原動力にレイニラ率いる《黒装派》が、アリセント率いる《翠装派》を追い詰めていく展開となるのだろうか。

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2は、U-NEXTにて6月17日(月)より毎週月曜に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2© 2024 Home Box Office, Inc. All rights reserved.