濡れ衣で逮捕された!『ゲーム・オブ・スローンズ』キャストがLAPDなどを訴える

未成年との淫行容疑で逮捕されたものの起訴が取り下げられたイギリス人俳優のジョセフ・ギャットが、不当な逮捕をしたとしてLAPD(ロサンゼルス市警)などを訴えるという。米Deadlineなど複数のメディアが伝えている。

担当刑事たちの個人的な敵意?

およそ2年前、未成年者と性的に不適切な会話をオンライン上で交わしたとして逮捕されたジョセフは、大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で野人の一人を演じていた。起訴は今年2月に取り下げられたが、ジョセフはこの理由なき逮捕により小児性愛者という誤ったレッテルを貼られたとして、ロサンゼルスの市警や検事局を相手に4000万ドル(約6000億円)の訴訟を起こしている。

前述した作品のほかにも『The 100/ハンドレッド』『Zネーション』『NCIS:ニューオーリンズ』といったドラマや『ダンボ』『ブラックアダム』などの映画で存在感を発揮していたジョセフ。この逮捕が彼の名誉や評判に与えた影響は大きく、その苦悩を法廷の場で明らかにしたいと考えているようだ。

ジョセフの弁護士が主張していることの一つは、当時16歳だった熱狂的なファンの少女による確証のない言葉に基づく疑いだったこと。さらには捜査当局の体制の問題にも触れ、不当逮捕や無謀な押収・捜査などが起こり得るカルチャーが根付いていると指摘している。

加えて、当時捜査を担当した刑事たちがジョセフに対して個人的に敵意を抱いていたとも主張している。ジョセフはBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動を声高に支持するなどリベラルな政治的信念を持つことで知られていたが、担当刑事は正反対の保守的な政治信念を持っていたため、捜査に影響を与えたと考えているようだ。

ロサンゼルス市警や検事局などは、現時点で本件に関してコメントに応じていないという。

「小児性愛者という烙印を押されることになったロサンゼルス検察局とロサンゼルス市警察によるギャット氏の逮捕と起訴は、捏造された証拠に基づいていた」と弁護士。「それから20ヵ月後、捏造された証拠がついにギャット氏に開示され、法医学専門家が公開法廷で真実を明らかにする用意ができた時、ロサンゼルス検察局は刑事告訴を自発的に却下しました。しかしギャット氏はすでにコミュニティ、俳優としてのキャリア、そして個人的な評判を失っていました。私たちは法廷でギャット氏の巨額の損失を取り戻すつもりです」と真っ向から闘う姿勢を露わにしている。

『ゲーム・オブ・スローンズ』全8シーズンはU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline