『オッペンハイマー』の名演で第96回アカデミー賞主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィー。20世紀前半の英バーミンガムを舞台にした人気ギャングドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』で主人公トミー・シェルビー役を演じる彼が、同役に復帰する可能性を予告した。
「映画でもTVでも気にしない」
米The Hollywood Reporterのポッドキャスト番組「Awards Chatter」で、これまでに映画とドラマシリーズの両界で活躍してきたキリアンが、「良いストーリーがあるなら、映画でもTVでも気にしない」と語り、米HBOの傑作刑事ドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』を見た時の衝撃に言及。
このシリーズのアイルランド版かイギリス版のような作品に出演したいと思ったキリアンがエージェントに連絡を取ったところ、その2日後に『ピーキー・ブラインダーズ』のクリエイター、スティーヴン・ナイトから2話分の脚本が届き、出演することになったと経緯を明かした。
2013年から2022年まで、6シーズンにわたって英BBCで放送された『ピーキー・ブラインダーズ』は1話1時間枠の36話で構成されており、キリアンは、「36時間の『ピーキー』を作るのに、自分の人生の10年を費やすとは予想もしていませんでした。その間に他の仕事もしましたが、キャラクターと一緒に年を重ねることが出来たのは贈り物でした」と振り返っている。
なお、『ピーキー・ブラインダーズ』については映画版の企画が報じられているが、現時点では進捗状況は定かではない。その点について尋ねられたキリアンは、「一番この質問をされるんですが、今も人々が気にしてくれていると分かるから嬉しいですね。いつでも、“参加しますよ。もっと語るべき物語があるなら、僕はそこにいます”と答えています。実現できることを願っていますが、ファンにぬか喜びはさせたくないと思っています」と答えた。
現在ナイトは、スポーツカー・ブランドのフェラーリを設立したエンツォ・フェラーリを描く伝記ドラマシリーズをはじめ、新プロジェクトを8本も抱えている。
そして、『オッペンハイマー』の名演で初のオスカーを受賞したキリアンも、すでに新作映画『Steve(原題)』の出演が決定しおり、これからハリウッドで引っ張りだこになることが予想されるため、『ピーキー・ブラインダーズ』の映画版は両者のスケジュール次第となりそうだ。
『ピーキー・ブラインダーズ』シーズン1~6はNetflixにて配信中。最新作『オッペンハイマー』は、3月29日(金)に日本公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:©Netflix