『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズ、ターガリエン家ランキング【トップ5】

世界を熱狂させたファンタジー超大作『ゲーム・オブ・スローンズ』とそのスピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』で波乱を巻き起こしてきたターガリエン家。数々の強者が登場したが、誰が最も印象に残る個性を発揮したのか。トップ5をご紹介したい。

『ゲーム・オブ・スローンズ』ターガリエン家

300年に渡ってウェスタロス大陸を支配してきたターガリエン家。巧妙な策略と絶対的な武器になるドラゴンを使いこなし七王国の統一に成功し、バラシオン家が玉座に君臨するまでの間、圧倒的な強さを誇ってきた。

視聴者は偉大な統治者から狂気の暴君まで、様々なターガリエン家のキャラクターに出会ってきたが、最も印象に残るのは誰か? Colliderが発表したランキングを基にTOP5をみてみよう。

ヴィセーリス(ハリー・ロイド)


父親の死とウェスタロスにおけるターガリエンの統治の終焉に続き、幼い妹デナーリスと共にエッソスで流刑生活を送ることになるヴィセーリス。妹を守るために最善を尽くしていたが、次第に狡猾かつ意地の悪さが目立つようになり、結果王位を継承するためにデナーリスにドスラクの王カール・ドロゴの妻になる事を強要する。

デナーリスが内なる強さを見つけるための物語に貢献したヴィセ―リス。度重なる悲劇に襲われるのは災難であるが、物語には必要な役回りだった。裏切りが発覚し、溶かした黄金を頭からかけられ死亡するシーンはシーズン1を象徴するシーンのひとつに。一族の歴史や誇り高さゆえに欲深く哀れな結末を迎えてしまったヴィセ―リスは憎み切れないような気持ちにさせる面白い人物だ。

レイニラ(ミリー・オールコック、エマ・ダーシー)


ヴィセーリス王とアエマ・アリンの唯一の生きた子供でウェスタロスを統治するために父親によって訓練された鉄の玉座の継承者。義務を果たそうとする一方で、法や伝統を自分の都合の良い方法で回避する、奔放で情熱的な一面も。このことが彼女の友人や同盟者を犠牲にする数々のスキャンダルにつながるが、どんなに劣勢に立たされても王位継承権のために戦う覚悟は揺らがない。

子供時代と大人時代の両方が描かれ、その成長ぶりが感じられるのもみどころ。大人になってからは家族を愛し、自分が自分の義務を果たすのと同じように、自分の子供たちを彼らの義務に忠実に果たせるように育てることに努める。彼女の複雑で予測不能の人物像が観る者をひきつけてやまない。

デナーリス(エミリア・クラーク)


ドスラクの王ドロゴと結婚し、女王としての自覚に目覚めたデナーリス。血の儀式で3匹のドラゴンを復活させた後、デナーリスは世界に変化をもたらし、鉄の玉座を取り戻すことに専念していく。

結末こそ悪名高いものになったものの、奴隷から解放者になった力強い道のりで共感を獲得し、最も人気のキャラクターになったデナーリス。若さゆえの経験不足と世間知らずのせいで、統治者として適切な判断をくだせないこともあったが、自分の大義を心から信じており、鎖や社会の構造によって束縛されて生きる人がいない世界を作りたいという信念は揺らがなかった。

ジョン・スノウ(キット・ハリントン)


エダード・スタークの元、私生児として育ったジョン。実はレイガー・ターガリエンとリアナ・スタークの隠し子なのだが出生の真実を隠される。若い頃に冥夜の守人(ナイツウォッチ)に参加することを決心。壁の向こう側で脅威が増大していることを知ると、彼らの南下を阻止するために全力を尽くすことを決意する。

数多くの登場人物を誇る『ゲーム・オブ・スローンズ』の中で、主人公的位置づけだったジョン。冥夜の守人と壁の北側の野人の両方で過ごした時間があったからこそ、共通の敵のために共に戦うよう人々を鼓舞する有能なリーダーへと成長できた。

残念ながらジョンとターガリエン家の繋がりに関する物語は最後まで組み込まれず、ファンにとっては物足りなさも。しかし権力を拒否し“正しいから”という理由だけで行動を選択する名誉あるヒーローとして最高のキャラクターであることは間違いない。

デイモン(マット・スミス)


七王国で最も偉大で危険な戦士デイモン。ヴァリリア鋼の剣ダーク・シスターを振り回し、愛竜カラクセスに乗って、常に偉大なる冒険に目を向けている。やりたい放題の態度から友達と呼べる人物は宮廷内にほとんどおらず、兄ヴィセ―リスとも疎遠に。

原作者ジョージ・R・R・マーティンは、ターガリエン家の一番のお気に入りとしてデイモンをチョイス。状況に応じてヒーローにもヴィランにもなり得る多面的なキャラクターであることからも納得だ。自分の邪魔をする者は容赦なく殺す冷酷さの一方で、何よりも愛している家族には忠実で献身的な一面も。

ターガリエン家のモットー“火と血”を最も表しているキャラクターともいえる。

『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン1~8、スピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、U-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:©Courtesy-of-HBO