おかえりキャサリン&グレッグ!新旧キャラの絶妙なバランスが見どころの『CSI: ベガス』シーズン2【レビュー】

世界的大ヒットドラマ『CSI: 科学捜査班』の続編となる『CSI: ベガス』。そのシーズン2が12月7日(木)22:00よりスーパー!ドラマTV # 海外ドラマ☆エンタメに初登場ということで、放送に合わせてシーズン2のレビューをお届けする。

『CSI: ベガス』シーズン2レビュー

そもそも『CSI』シリーズって?

CSI:ベガス

海外ドラマの王道ジャンルでもある犯罪捜査ドラマの金字塔『CSI』シリーズ。米CBSにて2000年にスタートすると、CSI(Crime Scene Investigation)という科学捜査班たちの活躍と科学捜査の斬新な映像表現で瞬く間に人気を博し、何本ものスピンオフも作られて一大フランチャイズへと成長。シリーズ第1弾『CSI: 科学捜査班』は惜しまれつつも2015年に一旦幕を閉じたが、2021年に『CSI: ベガス』としてついに復活を果たした。

『CSI: 科学捜査班』の正統な続編として、再び始まりの街・ラスベガスを舞台とした『CSI: ベガス』は、オリジナルキャストの出演も話題を呼んだ新旧キャラクターの共演と、最新にアップデートされた科学捜査と映像表現などが彩るストーリーの面白さが相まって、本国アメリカで2021~2022 年シーズンの新作シリーズのトップ5に入る好成績を記録した。

そして、全10話のリミテッドシリーズだったシーズン1から、シーズン2はフルシーズンの全21話として、いよいよ本格始動のシーズンに。

シーズン2にはキャサリンとグレッグがカムバック!!

シーズン1では、『CSI: 科学捜査班』からギル・グリッソム、サラ・サイドル、ジム・ブラス、デヴィッド・ホッジスが登場したことでファンを喜ばせたが、シーズン2ではこの4人に代わってキャサリン・ウィロウズとグレッグ・サンダースが登場する。

シーズン1でも何度かセリフの中で言及されていたキャサリン。実はシーズン1にも姿を見せる予定だったが、キャサリンを演じるマージ・ヘルゲンバーガーが『オール・ライズ 判事ローラ・カーマイケル』の撮影のために出演できなかったということで、今回が満を持しての登場となる。そして、CSI夜勤スタッフの主任代理として登場するグレッグは、軽妙で明るい彼らしさを変わらず見せてくれる。そんな2人の再会は、ファンにとって感慨深いものだろう。

CSIを引退し、経営権を持つカジノの役員となっていたキャサリンがCSIに復帰する理由は何なのか? そこがシーズン2における一つのストーリーの軸に。加えて、キャサリンとグレッグのCSIを一旦去ってからのその後とこれからを、懐かしさだけでなくストーリーにうまく組み込んで披露してくれてもいる。

新旧キャラクターの絶妙なバランスが生み出す面白さ

もちろん、オリジナルキャストの出演だけが本作の見どころではない。『CSI: 科学捜査班』から技術の進歩によってパワーアップした科学捜査と映像表現はシーズン1から変わらぬ魅力だが、何よりもシーズン2ではフルシーズンとなったことで、『CSI: ベガス』から登場した新キャラクターたちをじっくりフィーチャーすることが可能となり、ストーリーにより深みをもたらしている。

シーズン1から引き続き登場するのは、DNA分析の専門家で主任のマキシン・“マックス”・ロビー、血痕分析を得意とするジョシュア・フォルサム、法医学・考古学に詳しいアリー・ラジャーン、若手捜査官のクリストファー・“クリス”・パクとペニー・ギル。さらにシーズン2からは、化学薬品会社の研究員から転職してきたボー・フィナードや、CSIと連携するタフな女性刑事セリーナ・チャベスが加わる。シーズン2では、そんなマックスたちのキャラクター像が深掘りされており、物語をいっそう盛り上げてくれる。

それにしても、続編かつ新シリーズという作品の立ち位置において、前作のキャラクターたちの扱いというのは非常に難しいものだ。活躍させすぎると新キャラクターたちの存在感を弱めてしまうことになりかねないし、扱いが雑だと前作ファンがガッカリしてしまう。しかし、このシーズン2では、新旧キャラクターのコラボレーションにおいて絶妙なバランスの良さを見せている。キャサリンとグレッグのベテラン捜査官としての優秀さと、後輩となる捜査官たちの指導者や相談役として交流する姿を描くことで、新キャラクターたちの個性を引き出しており、そこがシーズン2の大きな面白さとなっている。

CSI:ベガス

人気と実力を兼ね備えた声優陣による吹替版も注目

吹替版でも、『CSI: 科学捜査班』から引き続きキャサリンを高島雅羅、グレッグを村治学が担当してくれているのは吹替ファンにとって嬉しいところ。さらに、マックスを唐沢潤、フォルサムを小野大輔、アリーを早見沙織、セリーナを白石涼子、ボーを後藤光祐が務める上、ゲスト声優として細谷佳正、神谷浩史、子安武人、原康義、ファイルーズあい、日笠陽子、三石琴乃といった人気と実力を兼ね備えた声優陣が名を連ねており、吹替ファンも大満足のクオリティとなっている。

キャサリンがCSI復帰を考えるまでにこだわる問題とシーズン1ラストの映像が指し示す謎というシーズンを通して描かれる2つのストーリーに、一話完結のユニークなエピソード群が融合し、見る者を飽きさせない展開となっているシーズン2。『CSI: 科学捜査班』からの再登場キャラクターたちの活躍と、彼らの絶妙な関係性によってより輝き、従来のファンも新たなファンも推せるような新キャラクターたちの活躍をぜひ楽しんでほしい。

『CSI: ベガス』シーズン2 放送情報

CSI:ベガス

スーパー!ドラマTVにて12月7日(木)22:00より放送。

【二ヵ国語版】毎週木曜日22:00~ ほか
【字幕版】毎週木曜日24:00~ ほか

※シーズン1(全10話)は12月2日(土)より全話一挙放送!
 同日10:00より二ヵ国語版が、20:00より字幕版がスタートとなる。

(文/豹坂@櫻井宏充)

Photo:『CSI: ベガス』シーズン2 ©2023 CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved./『CSI:ベガス』シーズン1 © CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.