英BBC、23年続いた最長寿シリーズを打ち切り

英BBCが歴代最長寿ドラマのひとつである『Doctors(原題)』を打ち切った。その理由は、ドラマ制作の超インフレだと言われている。米Deadlineが報じている。

資金面で苦しい状況

英BBCからの声明によると、この難しい決断はインフレと制作現場を改修する必要性により下されたという。最終回は2024年12月に放送され、本作にふさわしいフィナーレを迎えるという。

「ライセンス料が一律であるため、BBCは資金面で苦しい状況にあり、視聴者により良いものを提供するため、打ち切りを決めた。ドラマ制作の超インフレにより、番組制作費は大幅に上昇し、さらに現場の改修のための投資も必要となった」

このように述べたBBCは更に、「2000年以来この作品に関わってきた本作のキャストとスタッフ全員に感謝しています。本作は、皆さんの才能を育てる上で重要な役割を果たしてきたことと思います。今後も、才能ある人たちをサポートする新たな機会を開発するために努力します」とコメントした。

イギリス・バーミンガムのBBCスタジオで制作され、昼間に放送されている『Doctors』は、ウェスト・ミッドランズにある架空の病院と大学キャンパスの外科での出来事を描いている。同作は23年にわたり放送され、4,500エピソード近くが放送され、新しい才能を発掘し、多様なストーリーラインを描いてきた。

このニュースは、BBCが病院を舞台にした別の長寿ドラマ『Holby City(原題)』(1999~2022)を打ち切った1年後の発表となった。英国脚本家組合はすぐにこの決断に反応。エリー・ピアーズ事務総長は、二作のダブル打ち切りは"本当に憂慮すべきこと"だと遺憾の意を表明。

そして「ドラマシリーズが打ち切られることは、ドラマ放送の枠に大きな穴を空けることになり、長年この作品のために物語を書いてきた脚本家たちの懐にも大きな穴を空けることになります。この件に関してBBCと話し合いを続け、影響を受けているメンバーへのサポートを提供するつもりです」と述べた。

(海外ドラマNAVI)

Photo:X公式アカウント(@BBCDoctors)