今年7月、性的暴行容疑で起訴されていたオスカー俳優のケヴィン・スペイシーに無罪判決が下ったが、スキャンダル後にケヴィンが初出演した映画のプレミア上映を、英国の映画館が拒否していたことが明らかとなった。
プレミア上映開催を拒否
ケヴィンは男性4人に性的暴行を加えた容疑で、6月下旬からロンドンの裁判所に出廷し、最終的に起訴された9件の訴訟で無罪を勝ち取った。しかし、一連の容疑・裁判によるイメージダウンは想像以上に大きかったようだ。
米Varietyによると、英ロンドンにあるインディペンデント系の映画館「The Prince Charles Cinema」は、ケヴィンが声で出演した英スリラー映画『Control(原題)』のプレミア上映開催を申し出ていたが、本作にケヴィンが参加していることを知り、そのオファーを取り下げたという。映画の劇中にケヴィンは姿を見せておらず、ローレン・メトカーフ(『ブリジャートン家』)演じるキャラクターと電話で会話をするシーンに声で出演している。
The Prince Charles Cinemaを経営するグレッグ・リン氏は、『Control』で主演・プロデューサーを務めるローレンに以下のようなメールを送ったとのこと。「誠に申し訳ありませんが、弊社との雇用をキャンセルしたことをお知らせしなければなりません。昨夜、この映画にケヴィン・スペイシーがフィーチャーされていること、特に裁判後における彼の初出演作だと気づきました。スタッフも私も、プレミア上映で彼の新作映画と同列に挙げられることに恐怖を感じています」
「失望した」
その後、本作のプレミアについて再調整が行われ、ローレンの代理人が、代わりに「Genesis Cinema」で上映されることになったと発表した。
ケヴィンの弁護士を務めるチェイス・スコルニックは、The Prince Charles Cinemaがプレミア上映を中止したことに対し、怒りを露わにしている。「スペイシー氏は出廷した全法廷で無実を証明し、彼にとって不利な証拠を検討した陪審員は、全員一致で虚偽の申し立てを却下しました。ケヴィンのエキサイティングな新プロジェクトを検閲したThe Prince Charles Cinemaの決定は、失望を通り越しています。それは両国の法的手続きを否定し、ケヴィンの無実を示す揺るぎない証拠も無視し、彼を100%無実とした何十人もの公平な陪審員の尽力をも無視するものです」と主張した。
ケヴィンが声で出演している『Control』は、米国と英国で12月15日(金)に公開スタート予定。(海外ドラマNAVI)
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