TVドラマで初めてロイス・レインを演じたフィリス・コーテスが死去…『新スーパーマン』にも出演

DCのスーパーヒーロー、スーパーマン/クラーク・ケントの恋人であるジャーナリストのロイス・レイン。この有名なキャラクターをTVドラマで初めて演じたフィリス・コーテスが96歳で亡くなった。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

スーパーマン作品の成功の土台を築く

1927年生まれのフィリスは、10代の頃から映画業界に身を置くように。1951年、オーディションを経て起用された低予算映画『スーパーマンと地底人間』で、スーパーマン役のジョージ・リーヴスの横で初めてロイス・レインを演じた。この、スーパーマンを主人公とした初の劇場用長編映画がヒットしたことで翌年TVドラマ『スーパーマン』がスタートし、ジョージとフィリスが続投することに。映画版に続いてドラマも成功を収めたことからシーズン2が製作されることになったが、それが決まる頃にはすでにフィリスは別の作品と契約を結んでいたため、シーズン1のみで同役を降板。6シーズン続いたドラマ版のシーズン2以降はノエル・ニールが同役を担うことになった。

フィリスは後年、ロイス・レインを演じた経験を以下のように回想。当時は一度に4話、5話分まとめて撮影することもあったそうで、いつも同じ帽子とスーツ、イアリングを身に着けていたというフィリスは、「私たちはもう少しで吹き飛ばされそうになったり、こっぴどく殴られたりしていた。あの頃は若くて深く考えていなかったからかもしれないけど、いろんなことをやっていたわね」と振り返っている。

フィリスは10月11日(水)、カリフォルニア州ロサンゼルスの病院で息を引き取った。娘が訃報を伝えており、自然死だったという。スーパーマン役のジョージらほかの『スーパーマン』出演者はすでに亡くなっているため、これでオリジナルキャスト全員があの世へ旅立ってしまったことになる。

フィリスは『スーパーマン』降板後も『ガンスモーク』『ペリー・メイスン』といった人気ドラマを含めて様々な作品に出演。そして1994年には『新スーパーマン』のシーズン1でテリー・ハッチャー演じる新たなロイス・レインの母親エレンに扮していた。

スーパーマンのストーリーがこうして世界中で知られるようになる上で重要な役割を担ったフィリス。冥福を祈りたい。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Hollywood Reporter