Amazon『ジェン・ブイ』ショーランナー、「ジョーダン・リーは秘密兵器」

Amazon製作による異色スーパーヒーロードラマ『ザ・ボーイズ』のスピンオフ『ジェン・ブイ』の共同ショーランナーが、性別を変えられる能力を持つジョーダン・リーを「秘密兵器」だと称している。

「この番組でジョーダンは秘密兵器だ」

『ジェン・ブイ』は、スーパーヒーローチーム“セブン”を生み出した巨大企業ヴォート社が運営するゴドルキン大学を舞台に、セブンへのメンバー入りを目指し、若者スーパーヒーローが凌ぎを削る様がエロ・グロ満載で描かれる痛快シリーズ。

ゴドルキン大学のランキングで常にトップを維持しているジョーダン・リーは、自由自在に性別を変えられるキャラクター。それだけでなく、性別によって異なる能力を発揮できる“チート”キャラ。男性の時は銃弾を跳ね返すほどの鋼の肉体になり、女性の時は手からエネルギーブラストを発射し、目にも留まらぬ敏捷さで動くことが可能だ。

そんなジョーダンについて、米TV Lineのインタビューで共同ショーランナーを務めるミシェル・ファゼカスが語っている。

「(本作の)パイロット版の脚本を読んだ時に、“ああ、この番組でジョーダンは秘密兵器だ”と思いました。TV番組でも映画でも、どこでも見たことのないキャラクターだし、色んなことが出来るところが本当に気に入りました。ジョーダンは実際に性別を入れ替えることができるという点で、本当のトランスではありません。ですが、その存在に近いからこそ、トランスの問題にも切り込めます。ジョーダンとマリー(・モロー)が、自分たちが何者なのか、そしてバイジェンダーの人と関わるとはどういうことなのかを見出していくことが重要なんです」

フェゼカスが述べたように、劇中でジョーダンの父親は女性に変身したジョーダンを避け、「生まれた時と同じ男のままでいることを望んでいる」と告げるシーンがあり、LGBTQ+の人々が抱える問題に言及。

またジョーダンはアジア系でもあることから、ヴォート社のCEOアシュリー・バレットによる「アジア系のスーパーヒーローはアメリカ南部では市場性がない」といった発言で、人種差別問題にも切り込んでいる。

現代社会が抱える問題をキャラクターに大きく反映させた『ジェン・ブイ』は、Amazon Prime Videoにて毎週金曜日に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo: © Amazon Studios