再ヒット中の『SUITS/スーツ』脚本家がLAタイムズ紙に寄稿。報酬がたったの〇万円だった?!

米USAネットワークにて2011年より放送がスタートし、日本でもリメイクされた大人気リーガルドラマ『SUITS/スーツ』。2019年の放送終了後も米国ではPeacoockにて配信されていたが、今年の6月末からNetflixでの配信がスタートし、再び注目を集めている。そんな今、本作の脚本家がこのドラマの配信における報酬について明らかにした。(米Colliderより)

『SUITS』がNetflixで再ヒット

2023年5月より、米国では待遇の改善を求めた全米脚本家組合(The Writers Guild of America)によるストライキが進行中で、ハリウッドではドラマ・映画の製作中止・延期が相次いでいる。脚本家たちはストライキを行わなければならないほど悲惨な状況に置かれているわけだが、その実態は彼らの口から語られて初めて明らかにされており、『SUITS』の脚本家でプロデューサーのイーサン・ドロギンも大ヒットドラマの裏側について米LAタイムズ紙に寄稿した。

記事の中で、ドロギンは配信における前四半期分の脚本手当(シーズン1第8話の分)として得た額が259.71ドル(約3万8000円 1ドル=145円)だったことを明らかにした。前述の通り、米国では先日からNetflixで全シーズンの配信が始まったことで再度脚光を浴びており、ニールセンの報告によると、1週間(2023年7月10日から7月16日)でおよそ37億分視聴され、同サービスの中で最も視聴されたタイトル(※取得配信における)になったという。

これはNetflixにとって大きな恩恵となったことは間違いないはずだが、ドロギンが述べた通り、シリーズを長期にわたって支え続けてきた人々は、作品が再び大ヒットを記録しても金銭的な報酬を十分に受け取ることができていないのが現状だ。

リメイク版も製作されたが…

ドロギンによると、NBCユニバーサルが2つのプラットフォームで『SUITS』を配信するにあたり、前四半期に脚本家手当として支払った報酬は6名の脚本家合わせて3,000ドル(約44万円)にも満たなかったという。また、韓国や日本、エジプトでリメイク版が製作されているが、このような場合、スタジオは脚本家に原作料を支払うことになっているが、実際にはまだ支払われていないことも訴えた。

これからも視聴者に求められるコンテンツを作っていくために、まずは放送開始から13年の時を経て再び人気を博すほど質の高いコンテンツを世に送り出した人々に正当な報酬が支払われるべきだろう。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『SUITS/スーツ』(c) 2017 Open 4 Business Productions, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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