俳優不在で危惧されたサンディエゴ・コミコン2023が大盛況となった理由

現在ハリウッドでは、映画俳優組合(SAG-AFTRA)と全米脚本家組合(WGA)がストライキを続行中で、そんななか開催されたサンディエゴ・コミコン2023の盛り上がりが危惧されていた。しかし、その心配は杞憂に終わったようだ。俳優不在で、なぜイベントが大盛況となったのだろうか?

チケットの大量払い戻しやホテルのキャンセルが心配されたが…?

SAG-AFTRAに所属している俳優は作品への出演のほか、インタビューなどの宣伝活動も一切できないため、当然ながらコミコンのパネルへの登壇も禁止されていた。よって、7月21日(金)~7月23日(日)にわたって開催されたコミコンでは、チケットの大量払い戻しやホテルのキャンセルが心配されたが、そんな事態とはならず、米The Hollywood Reporterによると約15万人ものファンが来場したという。

来場者は、映画やドラマに出演しているキャストの代わりに、その原作を生み出したコミック作家やグラフィックアーティストに注目し、その結果としてオリジナルの才能に光が当てられることになった。

原作やアート、グッズを販売するフロアでは売れ切れが続出し、商品の補充を余儀なくされ、その売り上げは昨年の2倍に。DCやマーベルといった大手の他にも、ダークホース・コミックスやイメージ・コミックスの作品、ファンコポップやレゴの売り上げも大幅に増加したとのこと。

また、これまでキャストのトークや質疑応答が中心だったパネルは、作品の新映像の初お披露目の場となり、米Paramount+はドラマ『Star Trek: Strange New Worlds(原題)』シーズン2の全エピソードを公開。その他にもパラマウントは、新作映画『Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem(原題)』から20分間もの映像をリリースした。

そして、ストライキの影響でパネルに登壇できない脚本家などのクリエイターは、インタビューなどに応じるプレッシャーを感じることなくコミコンに参加した人も。『デッドプール』シリーズで脚本・プロデューサーを務めるサイモン・キンバーグは、14歳の息子と一緒に週末を楽しみ、「コミックとオモチャが中心だった昔のコミコンのようだ」と感想を述べていた。

俳優と脚本家は参加できなかったが、これまでとは違う形で今年のコミコンは盛り上がりを見せたようだ。なお現時点では、SAG-AFTRAとWGAのストライキが終了する時期などの目途は立っていない。(海外ドラマNAVI)

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