『モンスター』シーズン2で殺人犯の兄弟を演じる俳優が決定

ヒットメイカーのライアン・マーフィー(『Glee/グリー』『9-1-1:LA救命最前線』)が実際に起こったある事件をドラマ化する『Monsters: The Lyle and Erik Menendez Story(原題)』で、その犯人役のキャスティングが決定した。米Varietyなど複数のメディアが報じている。

両親を殺し、国民の目を釘付けにした兄弟

同作は、英語作品として『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン4に次いでNetflix史上2番目に最も視聴された作品となった『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』に続く新シーズン。アンソロジーシリーズである『モンスター』は、「社会に影響を与えた怪物的人物の物語を綴る」というコンセプトだ。

このシーズン2では、アメリカで最も注目を集めた殺人事件の一つ、両親を殺害した罪で1996年に有罪判決を受けた二人の兄弟、ライル&エリック・メネンデスの事件を描く。1989年、ビバリーヒルズの自宅でホセとメアリー・ルイーズ・"キティ"・メネンデスの夫妻が射殺された。彼らの息子であるライルとエリックは当初は容疑者と見なされていなかったが、彼らが親の遺産で豪遊していたことから警察が事件との関与を調べ始めることに。弟のエリックは精神科医のジェローム・オジールに犯行を告白し、オジールは愛人のジュダロン・スミスにそのことを話していた。裁判の中で検事側は遺産目当ての犯行だと論じたが、兄弟は両親、特に父親から長年虐待を受けており、自分の身を守るための犯行だったと主張。当初、兄弟は別々に裁判にかけられたが、陪審員の意見が一致せず判決が下りなかったため、一緒に裁判にかけられることで有罪が確定した。ライルとエリックは仮釈放なしの終身刑を言い渡され、今も南カリフォルニアのリチャード・J・ドノバン矯正施設に収監されている。

ライルとエリックの第1回公判はテレビで放映され、国民はこの実況に釘付けになった。そのため、この事件は現代における犯罪のエンターテイメント化の先駆けだとも言われている。世間の注目の高さを受けて、判事は第2回公判の法廷にはテレビカメラを入れないという判断を下した。

そしてこの度、犯人の兄弟役が決定。ライル役にアンドリュー・コック(『Less Than Zero(原題)』)、エリック役にはニコラス・アレキサンダー・チャベス(『General Hospital(原題)』)が起用された。

なお、Netflixではこの『Monsters: The Lyle and Erik Menendez Story』に加え、終身刑となったライルとエリックに独占的に取材し、ドキュメンタリーも制作する予定だ。

ちなみにこの兄弟の事件は、敏腕プロデューサーのディック・ウルフも2017年に人気ドラマ『LAW & ORDER』のスピンオフ『Law & Order: True Crime(原題)』としてドラマ化している。米NBCで放送されたこちらではライル役をマイルズ・ガストン・ビヤヌエバ(『レジデント 型破りな天才研修医』)、エリック役をガス・ハルパー(『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』)が務めていた。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety