ジョン・ル・カレ原作「ナイロビの蜂」がドラマ化へ。コロナ後の現代が舞台に

2005年に映画化されたジョン・ル・カレのベストセラー小説「ナイロビの蜂」が、リミテッド・シリーズとして蘇ることが明らかとなった。米Deadlineが報じている。

約20年ぶりに、アレンジを加えて再び映像化

2001年に出版された原作小説と映画版はケニアのナイロビを舞台に、英国外務省一等書記官ジャスティン・クエイルを主人公に描かれる。ある日、アフリカで慈善活動に心血を注いでいた、ジャスティンの妻テッサが殺害される。地元警察はよくある殺人事件の一つとして片付けようとしたが、事件に不審な点を感じたジャスティンは自ら捜査を開始し、テッサの死の裏に潜む国際的な陰謀に迫っていく──。

『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレスがメガホンを取った映画版では、『007』シリーズのM役や『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモート役で知られるレイフ・ファインズがジャスティンを、『女王陛下のお気に入り』や『ブラック・ウィドウ』などのレイチェル・ワイズがテッサを演じた。レイチェルがアカデミー賞助演女優賞を受賞したほか、脚色賞や編集賞にもノミネートされた秀作だ。

ドラマ版は新型コロナウイルス収束後の世界を舞台に、現代風にストーリーを再考する形になるという。脚本を務めるのは、『ダーク・マテリアルズ/黄金の羅針盤』や『ラスト・キングダム』、『リヴィエラ ~隠された真実~』などでペンを執ったリディア・アデツンジ。

製作を手掛けるプロダクション会社The Ink Factoryの共同CEO、サイモン&スティーヴン・コーンウェルがドラマ版について、以下のような声明を発表している。「『ナイロビの蜂』をパンデミック後の現代を舞台に再考し、その豊かさや政治、エネルギーのすべてを備えた、今の現代ケニアに物語を根付かせることにワクワクしています。リディアの大胆でエキサイティング、かつ叙情的なアプローチで、視聴者をハラハラさせるようなストーリーを描きます。現代社会と密接に関連した、シンプルで美しい作品になるでしょう」

The Ink Factoryは、そのほかにもル・カレの小説を元にした作品を手掛けている。『誰よりも狙われた男』のドラマ版、トム・ヒドルストン(『ロキ』)が主演する『ナイト・マネジャー』シーズン2の製作も進行中だ。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline