ベネディクト・カンバーバッチ、新作ドラマで『裏切りのサーカス』監督と再タッグ

『SHERLOCK/シャーロック』やマーベル映画シリーズのスティーヴン・ストレンジ/ドクター・ストレンジ役で知られる英国俳優ベネディクト・カンバーバッチ。彼が新作ドラマで『裏切りのサーカス』監督と再びタッグを組むことが分かった。米Hollywood Reporterが報じている。

ベネディクトが何百年も生き続ける男に

今回ベネディクトが出演するのは、イギリスの作家マット・ヘイグが2017年に発表したベストセラー小説「トム・ハザードの止まらない時間」のドラマ版で、演じるのは主人公のトム・ハザードだ。2011年のサスペンス映画『裏切りのサーカス』でベネディクトと組んだスウェーデン出身のトーマス・アルフレッドソンが6話構成の同シリーズの監督を務める。『キリング・イヴ/Killing Eve』の脚本家D・C・ムーアがペンを取る予定。

原作小説はラブストーリーとスパイスリラーの要素を合わせ持っており、どのジャンルに区分すべきか分かりにくい。主人公のトムは一見普通の男性だが、実は遅老症(アナジェリア)という非常に珍しい症状に苦しんでおり、およそ600年生き続けている。彼のように遅老症によって何世紀も生き続ける人間は、家族、友人、恋人、子どもの死を見送らなければならない。周りから恐れられ、誤解され、迫害されてきた彼らは、生き残るために秘密結社を作る。だがそれは自分たちを守ると同時に、厳格な行動規範を強いるもので、第一のルールは「誰も愛してはいけない」というものだった…。

ベネディクトは、この作品について次のように語る。「原作を初めて読んだ時、この物語が大きな可能性を秘めていることはすぐに分かった。著者のマットは独自のスタイルで、人間とは何か、人生を生きるとは何かを、哀愁、洞察力、ユーモア、ドラマ、インスピレーションを込めて作中で探求している。ムーアの脚本で生み出されるスケール、緊張感、ユーモアのセンスをカメラに収める上で完璧な人選であるトーマス・アルフレッドソン監督と再び一緒に仕事ができることにとてもワクワクしているよ」

原作者のヘイグは「ベネディクト・カンバーバッチはトム・ハザード役に最適で、常に私が頭の中で思い描いていた人物でした。そしてトーマス・アルフレッドソンは理想的な監督です。チーム全体が素晴らしく、物語が最高の人たちの手に委ねられていると感じられるのは、とても嬉しいものです」と述べている。

この作品はもともと制作会社 Studio Canalのもと、長編映画として映像化が進められており、その時からベネディクトは企画に関わっていた。撮影は来年ロンドンを含むヨーロッパで行われる。『裏切りのサーカス』も手掛けたStudio Canalはほかにもヘイグの作品を取り扱っており、2021年に彼の児童小説「クリスマスとよばれた男の子」を映画化したほか、現在は2020年の小説「ミッドナイト・ライブラリー」の映像化も進めている。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Hollywood Reporter

Photo:ベネディクト・カンバーバッチ ©JHMH/FAMOUS