Netflix製作、ドイツ発ファンタジー・サスペンスドラマ『ダーク』のクリエイターが手がける最新ドラマ『1899』。共同クリエイターのヤンチェ・フリーセとバラン・ボー・オダーが、シリーズを3シーズンで完結させる構想を明かし、シーズン1が果たす役割についても語っている。
『1899』とは
『1899』で中心となるのは、新天地ニューヨークを目指し、海を渡る移民船ケルベロス号の乗客たち。何カ月も行方不明になっていた別の移民船が海原を漂流しているのを見つけたことで、ケルベロス号の乗客たちは悪夢のような謎に悩まされることになる…。
(※これ以降はシーズン1の展開に関する情報が含まれます)
シンボルや暗号がヒントに
『1899』は『ダーク』と同様にシンボルや暗号、イースターエッグなどが埋め込まれ、ケルベロス号の全てが見た目通りでないことが示唆されている。特に第2話「少年」のラストでは、主要キャラクターが秘密の場所でビデオスクリーンに映し出されるのだ。「19世紀の終わり」から「謎の監視カメラ映像」への移行は衝撃的な展開であり、完全に意図的に行われたものだという。米Indie Wireのインタビューでフリーセが説明している。
「第1話では、冒頭からアンバランスな印象を与えることが重要だった。1899年を舞台にした歴史ドラマのような雰囲気もあるけど、何かが違うんだ。私たちが常に目指しているのは、期待を裏切ることなんだ。視聴者が暗号を読んで何かを期待し、それで安心する。それを理解したと思っていても、その期待を僕たちが裏切り、視聴者に納得のいく答えを与えたいと思っている。少なくともシーズン3の終わりにはね」現時点で『1899』はシーズン2へ更新されていないが、クリエイターは3シーズンの構想で物語を考えているようだ。
大きなドンデン返しも
さらにシーズン1の後半では、キャラクターが全く別の世紀の別の種類の船に移動するという、もう一つの大きなドンデン返し起こる。フリーセが述べたように、シリーズが3シーズンで構成されるなら、すでに物語の3分の1が語られたことになる。その構成について、こうボー・オダが語っている。
「シーズン1では大きなテーマ、大きなものを確立することが鍵なんだ。シーズン2があればそのテーマで遊び始めて、理想的にはシーズン3で答えを出したいね。今回も『ダーク』と同じように、3シーズンで語ることを意図しているよ。常に僕たちは終着点、旅の終わり、そして全てを明かす最大の秘密も知っている。それとは別に製作過程で、シーズン1には含まれていないけれど、いつかは入れたいと思うような要素を見つけることもあるだろうね。そのためには、自分がどこへ向かっているのかを知るための土台が必要であり、また、自分の周りで起こっている出来事を柔軟に受け入れ、それをインプットすることも必要なんだ」
フリーゼとボー・オダが計画しているように、3シーズンで物語を完結できるだろうか。シーズン2への更新情報を待ちたい。『1899』はNetflixにて配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『1899』Netflixにて独占配信中