『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』ファビアン・フランケル、セックスシーンの準偽期間は7カ月

米HBOの大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』は、エミー賞をはじめとする数多くの賞を総ナメにして高く評価された一方、過剰なセックスシーンや女性キャラクターに対する性暴力シーンが非難されたことでも記憶に新しいシリーズだ。その前日譚となるスピンオフドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』では本家での経験を顧みて、キャストとスタッフがセックスシーンの話し合いに時間をかけ、入念な準備がなされたようだ。

どうしても話したかったシーン

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、ターガリエン一族の陰謀と策略にまみれた熾烈な王位継承争いが描かれるシリーズ。ターガリエン家を率いるヴィセーリス王の娘であるレイニラ王女と、彼女の護衛を務めるサー・クリストン・コールが初めて結ばれるシーンは準備に7カ月も費やしたと、米Entertainment Weeklyにクリストン役のファビアン・フランケルが語った。

「そのシーンについて7カ月間にもわたって話し合ったんだ。それは、どうしても僕が話したかったシーンの一つだった。汗で背中が光る、不要なセックスシーンのように感じないことは僕にとって重要だったんだ。そういうものではないからね。セックスしたことのある人なら誰でもセックスはそんなに美しいものじゃないと言うよ。絵に描いたような、素晴らしいものではないんだ。特に若いうちはぎこちなくて、居心地の悪さに耐えなければならないし、お互いの体を知って理解しなければならないから。実用的な面は言うまでもないよ」

リアルで本来あるべきセックス

さらにファビアンは、レイニラ役のミリー・アルコックとエピソード監督のクレア・キルナーと数カ月にわたってメールをやり取りし、二人に「どうしたら、このシーンを人間らしくできるか?」と質問をぶつけたと明かしている。

「“この鎧を人の手を借りずに脱げる訳がない”と二人に言ったのを覚えている」と回顧したファビアンは、クリストンが甲冑や鎧を脱ぐ時間がかかることを考慮し、シーンを長引かせるために戦ったと語っている。「騎士には従者がいるけど、従者は自分で鎧を脱ぐんだ。世界レベルの従者でも、鎧を脱ぐのに10分はかかる。早くて5分だろうね。レイニラとクリストンが10秒で鎧を脱げる訳がないよ。だから、“この描写は入れなくちゃダメだ”と。そうであることが大切なんだ。“鎧を脱ぐのに苦労することが重要なんだ”って。鎧は重いし、どうやってバックルを外すのか? どうやってブーツを脱ぐのか? テレビや映画に長く存在する、僕の考えでは古風な性的なセックスシーンのようなものを取り除き、リアルで本来あるべきセックスのように感じさせることを、本当に心がけたんだ」

なお、本家シリーズの恋人たちのように、レイニラを愛するようになったクリストンには悲惨な結末が待ち受けているのだろうか?

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、U-NEXTにて毎週月曜日に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)

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