『素晴らしき日々』リブート版、フレッド・サヴェージが不適切行為で解雇

日本でもNHKで放送されていた米ABCのファミリードラマ『素晴らしき日々(別題:ワンダー・イヤーズ)』に主演し、リブート版の製作に関わっていたフレッド・サヴェージが不適切行為で解雇されたことが明らかとなった。米Varietyが報じている。

『素晴らしき日々』とそのリブート版とは

オリジナル版は、1968年から1973年に10代を過ごした主人公ケビン・アーノルドが回想を交えつつ、少年時代の思い出を語る構成で綴られるファミリードラマ。そのリブート版『The Wonder Years(原題)』は、激動の1960年代にアラバマ州モンゴメリーに暮らすアフリカ系中産階級のウィリアムズ一家が中心に描かれる。

フレッドはリブート版のシーズン1に監督・製作総指揮として参加していたが、その製作中に複数のスタッフがフレッドの行動に対して苦情を申し立てたという。現時点で告発の内容は明かされていないが、ディズニー傘下20th Televisionの広報担当者が、申し立てがあった事実とフレッドが解雇されたことを明かし、次のような声明を発表している。「最近、フレッド・サヴェージによる不適切な行為の疑惑が浮上し、方針に従って調査が開始されました。調査の完了後、『The Wonder Years(原題)』の製作総指揮・監督としての彼の雇用を終了させることを決定しました」

フレッド・サヴェージは過去にも告発されていた

フレッドがドラマの製作中に告発されたのは、今回が初めてではない。1993年にはオリジナル版で衣装デザイナーを務めたモニーク・ロングが、セクシャル・ハラスメントでフレッドを訴えていた。当時の報道によると、ロングはフレッドから何度も気持ちを伝えられて不倫関係を懇願され、フレッドは彼女をデートに誘って手を握ろうとしたとのこと。

2018年には、フレッド演じるケビンの母親ノーマ役を演じたアレイ・ミルズ(『サブリナ』)が、ロングの訴訟が原因でオリジナル版の打ち切りになったと発言。アレイはフレッドについて、「この地球を歩いたなかで最も害がなく素晴らしい、優しい人だった」と述べて擁護している。

対して、2018年には米FOX製作によるコメディドラマ『ロブ・ロウの敏腕ドラマ弁護士』に出演していたフレッドを衣装チームのスタッフが告発し、「女性従業員に対する 攻撃的な行動と威嚇、下品な言葉を常に使うサヴェージを放置したことで、非常に危険な労働環境が生まれた」と訴えていた。しかしスタジオは、この件に関して「不正行為の証拠は見つからなかった」としている。

リブート版製作にどのような影響があるか、今後も注視していきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:フレッド・サヴェージ©NYPW/FAMOUS