『マイティ・ソー』ヴァルキリー役テッサ・トンプソン、マーベル初のLGBTQスーパーヒーローを語る

マーベル映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』や、『アバター』を超えて全世界歴代興収1位を記録した『アベンジャーズ/エンドゲーム』に登場するヴァルキリーを演じるテッサ・トンプソン。マーベルで初のLGBTQスーパーヒーローとなることが明らかになったヴァルキリーについて、そのヒントとなる部分をテッサが発言した。米Hollywood Reporterが報じている。

2021年11月に公開予定の『マイティ・ソー』シリーズ第4弾となる『Thor: Love and Thunder(原題)』に、ソー役のクリス・ヘムズワースとジェーン・フォスター役のナタリー・ポートマンと共に出演するテッサ。米サンディエゴで行われたコミコンで、「アスガルドの王として、ヴァルキリーは妻となる女王を見つけなければならない」と発言したことにより、キャラクターのセクシャリティが明らかになった。

原作コミックではヴァルキリーは同性愛者と描かれてきたが、これまでの映画ではそれがはっきりとわかるシーンは特になかった。だが以前テッサも、『マイティ・ソー バトルロイヤル』でメガホンをとったタイカ・ワイティティも、コミックと同じくヴァルキリーは同性愛者だと認めていた。女戦士であるヴァルキリーが"女王"を見つけるというテッサの今回の発言によって、原作どおりのヴァルキリーの姿が次回作で描かれている可能性が高いことが分かった。

ヴァルキリーは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』でMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初登場し、ソーを権力者グランド・マスターに売り飛ばした賞金稼ぎ。並外れた戦闘能力を持ち、大酒飲みで暴れだすと手が付けられなくなるが、女性らしくキュートな一面も持ち合わせるという女戦士だ。

マーベルスタジオのトップであるケヴィン・ファイギは、MCUにLGBTQであるスーパーヒーローの登場を確約していた。また『アベンジャーズ/エンドゲーム』で監督を務めたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟も、同性愛のキャラクターを登場させることが大事だと述べていた。「私たちは今まで映画のうちの4作品を製作したが、4つのうちのどこかで同性愛者のキャラクターを登場されることは、私たちにとって非常に重要だった。そう強く感じ、映画の中でそのキャラクターを演じたいと思った」そう語っていたジョー・ルッソは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』にカメオ出演しており、演じた男性キャラクターは別の男性とデートをしたことがあるというセリフを発している。

そして、コミコンでは現在製作が進められているフェーズ4となる作品が一挙に発表された。

2020年5月1日公開予定『Black Widow』
ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)の単独映画。2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の直後を描くストーリー
2020年11月6日公開予定『The Eternals』
リチャード・マッデン&アンジェリーナ・ジョリー出演。数百万年前に地球を訪れた宇宙種族「セレスティアルズ」が人類への遺伝子実験によって生み出した種族「エターナルズ」を描く
2021年2月12日公開予定『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』
MCU初のアジア系ヒーロー映画。主演は『96時間 ザ・シリーズ』に出演するシム・リウ
2021年5月7日公開予定『Doctor Strange in the Multiverse of Madness』
『ドクター・ストレンジ』の続編。MCU史上最もホラー作品になるという
2021年夏『What If...?』
アニメシリーズ。MCUにおける重要な瞬間が、"もしも起こらなかったら"の展開が描かれる
2021年11月5日公開予定『Thor: Love and Thunder』

ヒーローとしてはマーベル初となるLGBTQキャラクターのヴァルキリー。原作ファンの期待どおりの展開が広がりそう。(海外ドラマNAVI)

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テッサ・トンプソン
(c)Faye Sadou/Famous