トーマス役の三上哲も登壇!海外ドラマNAVI独占「ダウントン・ナイト」 映画版公開に先駆けてのイベントをレポート

英国傑作ドラマ・シリーズのスタッフ&キャストが再集結し、全米初登場No.1を獲得したダウントニアン待望の映画『ダウントン・アビー』がついに本日1月10日(金)に公開となりました。公開に先駆けて1月7日(火)に開催された海外ドラマNAVI独占のスペシャルなイベント「ダウントン・ナイト」の模様をお届けします!(以下、ネタバレは控えていますが、記事内で映画の内容に一部触れています)

海外ドラマNAVIファンのみが招待されて開催されたダウントニアン必見の本イベントは、まず公開前の映画『ダウントン・アビー』日本語吹替版を一足早く堪能できる特別試写会からスタート。上映後には拍手がわき起こるなど、全米初登場ナンバー1、FOCUS作品歴代ナンバー1オープニング、米大手批評サイト「ロッテン・トマト/Rotten Tomatoes」でも高い支持率を獲得しただけあって、会場に集まったダウントニアンたちも大満足の様子でした。

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続いて、映画ライターのよしひろまさみちさんがMCを務めるトークイベントが始まり、ゲストとしてトーマス・バローの声を務めた声優の三上哲さんがファンからの熱い拍手に迎えられて登場! まず映画版について、三上さんは「冒頭の音楽で戻ってきたなという思いがありました」と感想を述べ、「(スターチャンネルでのシーズン6放送から)3年ぐらい経ちましたが、映画化されるという情報に喜んで、いつ公開されるのだろうと思っていました」と映画版の公開を待ち望んでいたことを明かしていました。

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映画版のアフレコ話となると、「3日間にわたって、声優陣が分かれて収録したんです。ドラマ・シリーズでは毎回全員が揃って収録をしていたんですが、狭いスタジオだったので全員がそこに入れない時もあって、出番がない人は外に出ていました」と大邸宅を舞台にした作品とは思えないエピソードを披露。

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映画版では大きなスタジオに変わったと話しながらも、登場人物が多いために「上の階の貴族チーム、下の階の使用人チーム、その他の人たちという3組に分かれて、それぞれ別の日に収録しました。面白い分け方でしたね」と収録にもまさかの階級分けがあったと笑いを誘っていました。

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映画版のトーマスの顛末に関しては「トーマスの終わり方は続編があるとしたらどうなっているのかなというのがあります。トーマスはクズであってほしいので(笑)、映画版のラストのようなトーマスはあまり見たくないなという感じもするんです」と映画版の続編の噂もあるだけに、早くも続きが気になる様子。

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ドラマ・シリーズでのトーマスの印象的なエピソードというトークテーマでは、シーズン2の第一次世界大戦でわざと手をケガしたことや、ロバートの愛犬を自作自演で隠して発見したエピソード、オブライエンと裏でタバコを吸いながら悪巧みをしていたこと、シーズン5での注射器とシーズン6での自殺未遂などを挙げながら、「シーズン1とかは本当にクズというか、ひどかったですね(笑)。しょっちゅうクビになりかけていました」と笑顔で語っていました。

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その中でも最も印象的なシーンとして、シーズン3でのシビルが死んだ時の号泣シーンを挙げると、「彼女だけが僕に優しくしてくれたという思いがあって、あの時は最初にリハーサルで彼の芝居を見て、すごく号泣しながら練習していたんです。だけど、本番になったら意外と冷静でした(笑)」という裏話に会場の観客も爆笑。

そして、トークはトーマスの同性愛について。三上さんがベネディクト・カンバーバッチの声も務めていることもあって、カンバーバッチが映画『イミテーション・ゲーム』でゲイのアラン・チューリングを演じたことになぞらえながら、よしひろさんが当時のイギリスやアメリカの同性愛者のつらい立場や事情についてのエピソード・トークを行い、観客の関心を引いていました。

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そんなトーマスを演じてきたことについて、三上さんは「映画版のトーマスの結末はうれしかったですけど、毒はやっぱりほしいですね(笑)。見ている側は"なんだこのクズ男は..."と思うかもしれないですけど、演じるほうとしてはクズ男を楽しんでいました。強いだけじゃなくて弱さも見せたりするので、いろんな面を表現できるのが役者として楽しかったです」と振り返っていました。

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集まったダウントニアンから、トーマスに共感できることや似ているところはあるかと質問されると、三上さんは「わりと反抗しないで従順にいってしまうかもしれないので、トーマスだなというのはないですかね」と答えつつも、「でも、映画版で国王が来訪した時のように上の人に浮かれるというのはあるかもしれないですね。長いものに巻かれるような、そういうところはあるかもしれないです(笑)」と笑顔を見せていました。

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また、階級社会をテーマとしている本シリーズに対して「こういう作品だと貴族たちのきらびやかな話だけというのが多いと思うんですけど、使用人たちにも明確に階級があって、そこはすごく面白いですね」と見どころを挙げつつ、「声優同士ではそういうのはないですよ(笑)。みんなで飲んだりするときは階級も何もないです(笑)」との言葉に会場から笑いが起きていました。

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イベントの最後には、三上さんがトーマスの声で「承知しました、お嬢様」と会場の女性ファンを喜ばせながら、「1月10日にいよいよ公開となります。今日の試写会で見ていただいた方も劇場で見ていただいて、そして友達にいろいろと宣伝していただいたら、また次もあると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします」と呼びかけ、ダウントニアン&トーマス・ファンにとっては忘れられないプレミアムな一夜を締めくくっていました。

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映画『ダウントン・アビー』は東宝東和配給にて1月10日(金)より、TOHOシネマズ日比谷他にて全国ロードショー。

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(取材・文・写真/豹坂@櫻井宏充)

Photo:三上哲さん、よしひろまさみちさん/映画『ダウントン・アビー』 (C)2019 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED.