全世界興行収入10億ドル(約1100億円)突破の大ヒットを記録し、本年度アカデミー賞で主演男優賞ほか2部門を受賞した『ジョーカー』に次ぐ、"悪カワ"ヴィランが主役の映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』。ジョーカーもハーレイ・クインもバットマンのキャラクターであり原作の舞台はゴッサム・シティだが、本作のゴッサム・シティはそれまでの『バットマン』関連作とは異なる描かれ方になっている。
「私たちバージョンのゴッサム・シティを創るのはとても楽しかった。『バットマン』のゴッサムとは違うの」と語るのは、本作の監督に抜擢されたキャシー・ヤン。『ジョーカー』で主人公アーサーの隣人ソフィーを演じたザジー・ビーツが主演する2018年のコメディ映画『Dead Pigs(原題)』で長編映画デビューを果たした新鋭だ。
これまでバットマン映画や前日譚ドラマ『GOTHAM/ゴッサム』で描かれてきたゴッサム・シティといえば、マフィアや犯罪者があふれ返る犯罪都市であり、街並みも薄暗いトーンで描かれてきた。しかし本作では写真にある通りハーレイの髪型のようにポップな色彩が使われ、それまでのイメージを大きく変えるゴッサム・シティが誕生している。
ヤン監督は、新旧ゴッサム・シティの具体的な違いについて「私たちは一定のルールを作ろうとした。すごく鮮やかな色調を使うことで、ハーレイの生きる世界をとても明るく見せようとしたの。同時に薄汚れた感じや陰鬱さ、そしてどこか普通の雰囲気も出した」と、ハーレイの明るい性格を反映させたかのようなポップな色彩を加えながらリアルさにもこだわったことを説明。続けて「私はゴッサム・シティが大好きだった。バットマン作品を観て育ったの。だから、新しいゴッサム・シティを生み出す素晴らしい機会になったわ」と、DC作品に関われたことへの感無量の思いを語る。
新しいゴッサム・シティはハーレイの宿敵ブラックマスクを演じたユアン・マクレガーにも好評。ユアンは「監督のゴッサム・シティの描き方はとても興味深く、大好きだった。他の映画のゴッサム・シティは僕たちの生活からかけ離れているが、今回は現実味があった。ハーレイやブラックマスクのような強烈なキャラクターを描く時にそれは良いことだと感じた。ハーレイを取り囲む環境には、僕たちが知る現実のリアルさがあったんだ」と称賛する。
実は本作のゴッサム・シティにはモデルとする街があったようで、監督は「大都会の外れを舞台にしたストーリーという点を大事にした。ゴッサム・シティをニューヨークと同一視するとすれば、この映画の舞台はクイーンズとかブルックリン、あるいはもっと外れのコニーアイランドの方かもしれない」と語っている。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(配給:ワーナー・ブラザース映画)は3月20日(金・祝)全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
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『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
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