2009年に公開されたDC映画『ウォッチメン』で脚本を務めたデヴィッド・ヘイターが、「映画版には別のエンディングがあった」と明かした。米Comicbook.comが報じている。
アラン・ムーア&デイヴ・ギボンズによるDCコミックスの実写化となる映画版『ウォッチメン』は、世界の重大事件に関わり、人々を見守り続けてきた監視者"ウォッチメン"が、一線を退いた後に不可解な事件に巻き込まれ、その背後にある陰謀を暴くために独自の調査を開始していくさまを描く。
ポッドキャスト番組『Script Apart(原題)』に出演したデヴィッド・ヘイターが、最終的にプロジェクトを去ったポール・グリーングラスが、別のエンディングを用意していたと明かした。
グリーングラスは、ナイトオウル(パトリック・ウィルソン)が機関砲を搭載した飛行船オウルシップを使い、天才企業家オジマンディアス(マシュー・グード)を殺して世界を救う展開を計画していたのだという。また、ウォッチメンのメンバーが、主要都市への攻撃を背後で操っていたのは超人ドクター・マンハッタンだったという、捏造されたビデオを街中で流すシーンも挿入することを検討していたとのこと。
そしてヘイターは、コミックスのラストと同じように、遺体の数々がタイムズスクエアに横たわる映像を映画のエンディングに使うのは、米同時多発テロ事件がニューヨークで起こったことを考えると適切ではないと考え、よって、人が吹き飛ばされる映像を、影として描くのが良いだろうと述べた。
『ウォッチメン』は、2019年に米HBOでドラマ版がミニシリーズとして放送され、覆面の自警団"ウォッチメン"が無法者として扱われた歴史を背景に、『LOST』のデイモン・リンデロフが原作とは大きくかけ離れたビジョンで実写化し、高い評価を得ている。(海外ドラマNAVI)
Photo:映画『ウォッチメン』 (c)FAMOUS