第一印象は薄くても......きっとハマる異色のスパイドラマ

ジェフリー・ドノヴァン

いや~このドラマ、地味だと思ったわ、最初は。
主人公は、どこかで見たな~と思ったら、暗い映画で嫌~な奴をやっていたわね~だし(『チェンジリング』ね)。
あらまガブリエル・アンウォー、美しさに磨きをかけるって痩せること以外にもありそうだけどねぇ、とか。
出た~『死霊のはらわた』! よかったわ生きてたのね。アンウォーとは反対に、2倍の大きさになったと思ったら、顔の濃さは2分の1になってずいぶん薄まった感じ。
って。

私が初めてこの作品を目にしたのは、LAのホテルで見たシーズン2のあるエピソード。シーズン1の評判がすごく良くて、シーズン2も人気なのよね~と言いつつ同僚と一緒に横目でチラリと見つつも、さして印象に残るでもなく。。。だったんだけれど、日本でのリリースが決まって、字幕もしっかり、内容もしっかり見たら、サクッとはまっちゃったのよね~。
復職希望でアルバイトに励むスパイってば、いまひとつ"スパイってカッコいいもんよ"の007スタンダード(そんなんあるんかいな!?)に当てはまらないんだけど、そこが面白いポイントだったり、スパイものと言えばもちろんアクションもあるし、崩れないくらいのコミカルさと、そしていちいち解説が入る「スパイの心得や仕事術」(思わずメモっちゃいたくなるの)。主要キャラクター3人の人間味もいいしね。
と、何の作品かって? お分かりになられた方も多いかと思いますが、そう『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』です。

私、基本的に、わかりやすくイケ顔の男子が出ていないと見るモチベーションが上がらず、その作品との縁も遠退いて行く傾向にあり、『バーン・ノーティス』もその方向にあったのですが、主人公マイケル役のジェフリー・ドノヴァンってば、『バーン・ノーティス』のマイケルじゃないときはちょっとかっこよく見えるのよね~(というか、『バーン・ノーティス』のときはヌケ顔に見えるの)。ので、なんとか私の好奇心は保たれたのでした。

あんまり持ち上げることはできなかったけど、、、その『バーン・ノーティス』主人公マイケル・ウェスティンを演じる、"生"ジェフリーに会っちゃいました~!

ジェフリー・ドノヴァン生で見るジェフリーはちゃんとイケ顔のほう(嬉)。「ヨーグルトは本当に好きだよ。好きな味はブルーベリー。実際に撮影で食べているのもブルーベリー味なんだよ」と、作品中のマイケルの設定と同様にヨーグルトが好物なんだとか。アクションシーンも様になっているジェフリーには、実は武道の心得があるの。「空手は松濤館で、13年間やって黒帯までとったんだ。その後、合気道をはじめてから8年。柔術も4年やっている」。

日本でジェフリーが知られたのは、先にも述べたアンジェリーナ・ジョリー主演の映画『チェンジリング』(2008年製作、2009年日本公開)のイヤな感じの刑事役、ということでつい最近。(『ブレアウィッチ2』にも出てるけど、ま、それはよしと)
ジェフリーが俳優の道を目指したきっかけは、「小学校の授業中に先生のものまねをしたらクラスメイトにすごくウケて笑ってもらえたんだ。子ども心に、人の心を動かせるのって楽しいなと思ったのが役者になろうと思った最初のきっかけ」だとか。今年42歳のジェフリーだけど、表舞台に名前が出るようになったのは30歳あたりからで、本人も言うように遅咲きの桜。「僕もなぜここまで時間がかかったのかはわからないけど、その頃の自分にアドバイスするなら、『いますぐどうにかならなかったとしても、とにかく我慢しろよ』と言うね」と、実際、ジェフリーはここまでの道を辛抱強く歩んできたに違いない。

いまだ好評を博している『バーン・ノーティス』、アメリカではシーズン6(2012年~)の製作まで決定していて、日本でもこれからシーズン3がリリースされる。いわば失業中のマイケルがアルバイトをしながら、復職の道を模索しているわけで、勝手に解雇したどこぞやの権力機関や、弱きを助け強きを憎む"アルバイト"先の敵が「悪い奴ら」で、マイケルたちは「良い人たち」の構図だった。でもシーズン3では、マイケルにちょっとグレーな部分も出てきたりして、少し作品のトーンに変化があるらしい。白と黒の狭間でジレンマに悩まされるマイケルに、キュンとなるファンも出てくることでしょうね。

そうでなくても、作品中のマイケルってばさすがのスパイの腕で女の子のハートをつかむのが上手い。実際のジェフリーもスポーツができてイケ顔だからと、日本の草食系男子に女の子の口説き方を伝授いただこうと思ったのだけれど......。「女性って、基本的にすごく頭がいいと思う。好意を持っている男性に対しては、自分に好意があるかというのはすぐに見抜くから、男は口説き方や声のかけ方に自信を持つのではなくて、自分らしさを出すことに自信を持つべきだと思うんだ。自分を知ってもらえば好きになってくれる可能性が高いと思うからね」と、とっても紳士的なお答えでした。ゴシップ的なネタで騒がれることが少ないのもちょっと納得な感じ。

失業中の男でも女の子にモテる術を学べる......、いやいや違った、スパイものの醍醐味を備えつつも、ひと味違った切り口で楽しめる『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』。頑張ればスパイの技をマスターできるし(!?)、シーズン6まで続くっていうんだから、これからの展開からも目が離せない。見逃す手はないと思いますよ。

『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』シーズン3 12月3日リリース
【発売元】20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン