
チャーリー・シーン(『チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ』)の毒舌がチマタをにぎわせています。1月末、アダルト女優らを自宅に招き、36時間ぶっ通しのパーティーを楽しんでいたチャーリー。お楽しみが過ぎたのか、自宅に救急車が駆けつける騒ぎとなりました。この騒動の影響で、米で現在放送中のシーズン8はシーズン途中にして急遽中止。製作するワーナー・ブラザースは、ついにチャーリーの解雇を発表しました。
ついに解雇されたチャーリー・シーン
チャーリーの怒りは『ハーパー★ボーイズ』クリエーターのチャック・ローリーに集中して向けられており、「チャイム・レヴィーン(ローリーの本名)をぶん殴ってやりたいほど憎んでいる。あいつはバカでドアホのチビだ」「オレはこの10年の間に、いともたやすく、魔法を使ったみたいに(ローリーの)がらくたを金にかえてみせたんだ」と、罵倒しています。
ここまでくれば、『ハーパー★ボーイズ』自体、もう終わりと思っていましたが、なんと『ハーパーボーイズ』の視聴者の大多数が継続を望み、放送するCBSでさえ、このシットコムを終わらせたくないと考えているといいます。結局、チャーリーだけを解雇して番組を続けるわけですね。
今回、やっとチャーリーにお灸がすえられたわけですが、それでもハリウッドはスターに優しいところだと思います。転んでも、逆にそれが"ハク"となって起き上がれるような気さえするのです。
たとえば、『ハーパー★ボーイズ』で、チャーリーの後釜に上がっているジョン・ステイモス。ジョンも、かつてオーストラリアのTV番組にハイな状態で出演し批判を浴びました。ガラスの花瓶を股間に当てるなど、酔っ払ったオッサン状態でしたが、そんな失態を気にする人はもう(私くらいしか)いません。その後も『ER』に主演級で最後まで出演したし、今は『Glee』ですから。
『24』のキーファー・サザーランドだって、深夜の大暴れや頭突き事件など、数々のスキャンダル歴があるスターです。けれど、そんなトラブルさえお茶目な魅力にとらえてしまうのがハリウッド。キーファーには再びFOXで新ドラマ主演のうわさが流れています。
さらに大物でいえば、アレック・ボールドウィン。2007年にアレックが自分の娘アイルランドちゃんに対し「無礼な子豚」とののしった留守電メッセージが公開され、さすがに児童虐待に厳しい国だけあって、アレックものちに「自殺を考えた」というほど、インパクトがありました。
アレックの場合、ラッキーだったのでしょう。当時から出演していたTVコメディ『30Rock』の主演ティナ・フェイが、2008年の大統領選挙を風刺したパロディで人気を沸騰させました。当然、『30Rock』にも注目が集まり、"子豚"発言をすっかり忘れた視聴者は、アレックのおとぼけ演技を再び愛することになるのです。昨年、アレックは、栄えあるオスカーの司会をしています。
オスカーといえば、今年の司会だったジェームズ・フランコは、さかんに視聴者から「(式の間)ハイだった」とコケにされていますが、ジェームズなんてまだ甘い。映画『アイアンマン』のロバート・ダウニーJr.は、ちょうど『アリー・マイ・ラブ』に出演していた頃、薬物使用で逮捕されました。ロバートは30回以上も薬物常習者のためのリハビリセンターに入退院したと言われています。ロバートは現在45歳ですから、大人になってから年に一回以上リハビリに入っていることになりますね。それなのに、スーパーヒーロー役。まったくハリウッドの感覚は分かりません。
こんなに薬物や暴言に甘いアメリカなのに、意外に厳しいのが浮気騒動。TVスターではありませんが、ゴルファーのタイガー・ウッズが試合勘だけでなく、人気を復調させるのはいつのことになるのでしょう。その昔、『フレンズ』の人気者だったマット・ルブランクは、主演シットコム『Joey』の共演者(アンドレア・アンダース)と浮気したのがバレて、仕事を干された状態になりました。『Joey』が2006年に終了、なんと5年間も目だった仕事がなく、今年、ようやく主演のTVコメディ『Episodes』がスタートしました。一方、アンドレアは順調にTVのレギュラーを続けていますから、これはちょっぴりアンフェアな気がしないでもありません。(ちなみにアンドレアは現在、『フレンズ』のマシュー・ペリーと新シットコム『Mr.Sunshine』で共演中。入り乱れてます)
最後に才能ある若手タレントたちのブレイクダウン。『グレイズ・アナトミー』のゲスト出演も好評だったデミ・ロバートは、薬物使用疑惑からいまだ復帰のめどが立ちません。『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のマイリー・サイラスも家庭内不和で"要注意"な状態です。2人とも早く目を覚まして、以前のような誰からも愛されるスターに戻ってほしいものです。きっとハリウッド(アメリカ)は両手を広げて歓迎してくれることでしょう。
(海外ドラマNAVI)
Photo:チャーリー・シーン ©AVTA/FAMOUS