『エバーウッド』や『ブラザーズ&シスターズ』での親しみやすい笑顔で海外ドラマファンにはお馴染みのエミリー・ヴァンキャンプ。そんな彼女が一転、復讐に燃える美女を演じる『リベンジ』のプロモーションで初来日。エミリーの復讐に力を貸す謎の日本人投資家タケダ役で、数話に渡ってゲスト出演する真田広之も凱旋帰国を果たし、揃ってインタビューに登場! 劇中師弟関係を演じた2人。気さくなエミリーと、彼女を上手くフォローする真田さんはドラマさながらに息の合ったところを見せてくれました。
―― お互いに共演した印象は?
エミリー:本当に楽しかったわ。『リベンジ』には武術のシーンも出てくるんだけど、真田さんは武術に通じている方だし、動きもいろいろ教わったし、なかなかこういう機会もないから、体を使って演技をすること自体楽しめたの。
真田:僕は自分が出演する前からこのドラマを見ていたので、芝居のクオリティの高さは良く分かってたのですが、実際現場に入ってみて、彼女は非常に謙虚で現場の和を大事にする、みんなから愛される人だったので、僕にとってもすごくやりやすかったですね。僕のシーンはほとんど彼女との絡みだったので、その相手が彼女のような人で幸せでしたね。
―― 武術の方はいかがでした?
真田:武術の筋も素晴らしかったですよ。続けたらすごいところまで行くんじゃないかな。元々ダンスをやっていたので体の軸もしっかりしているし、振り付けを覚えることにも慣れているというように、その資質に加えて自分の役をこのレベルまで持って行きたいという意欲と情熱を持っていたので、それもまたすごくやりやすかったですね。
エミリー:わぁ、どうもありがとう!(笑)
―― 共演前は俳優としてどんな印象を持っていたんですか?
エミリー:『LOST』や『ラスト・サムライ』を見て真田さんのことは以前から知っていたし、『リベンジ』の監督の一人が以前『LOST』の監督をしていたので、彼からも話を聞いていて、スタントも自分でこなすことや、俳優としての彼の素晴らしさは共演前から熟知していたの。実際に一緒に仕事をしてみて、彼は常に私をリードしてくれてすごく頼もしかったわ。彼から武術の様々な要素を教わってみて、ダンスに通じるものがあるなと思ったんだけど、彼の指導のおかげで武術という壁を乗り越えることができて、本当に感謝してるの。
―― 劇中は師弟関係ですが、その関係をどう構築していったんですか?
エミリー:TVドラマは時間の制約が厳しいので、ゆっくり時間をかけてお互いに慣れていくというのは難しいのだけど、真田さんとは最初からすぐにケミストリーが生まれたの。だから師弟関係を築くのは簡単なことだったわ。
真田:同じ俳優という立場で"教える"という行為を嫌がる人も中にはいるんですけど、彼女は自分の演じるキャラクターを少しでも良くしよう、リアルにしようという姿勢だったので、僕もこれは遠慮なく言わせてもらって、一緒により良いものを作ろうという感じでした。その過程での僕たちの関係がそのままドラマの中の師弟関係の空気感に繋がったと思います。このドラマは視聴者に2人の過去を説明するセリフが一切ないので、2人の空気感だけで説得力を持たせなくてはならなかったので、その中で僕が何か役に立てることがあって良かったなと思います。
―― 今回のドラマでは日本語のセリフも結構出てきますが、実際に日本語で演技してみていかがでした?
エミリー:最初はちょっとナーバスになったわ。できるだけナチュラルに話せるように、イントネーションのコーチにもついたんだけど、彼らの日本語は完璧すぎて日本人が普通に話している日本語とはちょっと違ってきちゃったの。だから真田さんにどうしたらもっとナチュラルな日本語になるのか、いろいろ相談したわ。すごく細かくアドバイスしてくれたから、とても楽しかったし、本当に日本語が話せるようになればいいな、って思ったわ。語学を学ぶのは大好きなの!
真田:彼女は本当に勘がいいし、一生懸命だったので、教え甲斐がありましたね。ものによっては覚えやすくするためにその意味に近い英語で例えを出したり。中には今ここではちょっと言えないような言葉もあったんですけどね(笑)
エミリー:それがすごく助かったわ!(笑)
真田:楽しかったね!(笑)
―― お二人とも本当に謎の多いキャラクターを演じていると思うんですが、それぞれのキャラクターをどう解釈してるんでしょう?
エミリー:パイロット版を作る時、クリエイターのマイク・ケリーと、パイロットの監督だったフィリップ・ノイスと一緒に、エミリーの過去に何があって、今こうして復讐に駆り立てられているのかという状況についてじっくり話し合って、綿密に構築していったの。でも彼女は復讐に駆られて悪事にも手を染めているし、視聴者から嫌われるかどうか、紙一重の人物だから、どういう風にすればみんながエミリーを応援したくなるのか、その点はすごく考えて役作りをしているわ。アマンダ・クラーク(エミリー)の過去はドラマの重要な基盤になっているから、それを視聴者にも分かるようにフラッシュバックで少しずつ明らかにして、彼女の背景がみんなにちゃんと届いた上で、他のキャラクターとのレイヤーを重ねて深みを増していければいいなと思ってるわ。
真田:僕の演じるタケダは何らかの理由で彼女の父親と関係があって、お父さんの遺言でも「復讐するなら彼を頼れ」と残されているような人物なんですけど、そのバックグラウンドについては自分で想像するしかないんですよね。ただ今後の展開によってはいろんな方向性に進むキャラクターだったので、何かひとつに限定した役作りはしないよう心がけました。タケダの過去や未来がどう判明しようと成立するように、のりしろを付けて作り込んでいこうかな、と。
―― その辺り『LOST』の時の状況と似てますね?
真田:そうですね。何故か"謎の"という枕詞がつくキャラクターが多いんですよ(笑)
―― このドラマには素敵な男性が大勢登場しますけど、エミリーのお気に入りは誰なんでしょう?
エミリー:(笑)。どうすればいいの?(笑)。一人を選ぶのは本当に難しくて選べないわ! みんな才能あふれる俳優だもの。
真田:いい答えだね!(笑)
―― 真田さん的にはいかがでしょう? このドラマには美女も多いですが。
真田:そうですね~。いやいろんな見方ができますからね、このドラマは。みんな魅力的で誰を選んでも面白いストーリーラインだし。
―― でも逆に怖くなりませんか? 表向きは笑顔でも、水面下でかなり火花散るバトルが繰り広げられてますが。
真田:そうなんですよね。それがこのドラマの醍醐味でもあり、男としては怖いところでもありますよね。「日常でもこういうことがあるんだろうね~」なんて思ったり(笑)
エミリー:ホント、怖いわよね(笑)
―― ちなみにキャラクターとしてのお気に入りは?
エミリー:う~ん、難しいけど、ジャックかしら? ジャックは可哀想なのよね。何にも知らなくて、知らないまま復讐劇に巻き込まれてしまって。でもノーランとの兄妹のような関係性だったり、タケダとの師弟関係だったり、それにダニエル! エミリーと結婚しようとするけど、彼女の事は何も分かってないんだもの。あー、やっぱり選べないわ! みんなそれぞれにいい関係性があるんだもの。
真田:お父さんを選べばいいんだよ(笑)
エミリー:そっか! 彼が一番大事よね!(笑)
『リベンジ』
毎週土曜よる9 時~ BS 新チャンネル<Dlife>(BS258 )にて好評放送中!
●特別編成のお知らせ:
「リベンジ」前半の要となる第15 話の放送に向けて、6月23 日(土)はこれまでのリベンジを一気に総ざらい!第1 話から第4話までの放送後、特別番組「リベンジおさらいスペシャル(仮)」と題し、第14 話までの特別総集編をお送りいたします。
「オール アバウト リベンジ ナイト」 6月23 日(土)17:00~22:00
Photo:Photo 高橋将志 メイク&ヘアクレジット 【エミリー・ヴァンキャンプさん】 ヘアメイク:KEN(AVGVST)、大和田 明子(AVGVST) ------------------------------- 【真田広之さん】 ヘアメイク:高村義彦(SOLO.FULLAHEAD.INC) (c)ABC Studios (c)Dlife