米AMCは27日、シーズン2を最後に米国版『The Killing ~闇に眠る美少女』を打ち切りとすると発表した。AMCが製作中止を発表するやいなや、製作元の米Fox Television Studiosはただちに声明文をリリースし、『The Killing』の新しい放映先を検討することを明らかにした。
『The Killing』は本国デンマーク、およびヨーロッパ全土で高視聴率を獲得したミステリードラマ『Forbrydelsen(犯罪)』を『コールドケース』のプロデューサー、ヴィーナ・サッドがリメイクしたシリーズ。エミー賞にノミネートされるなど、お蔵入りさせるには惜しい作品だけに、別のネットワークで生きのびる可能性も大いにありうる。
2011年4月から放映され、一時は270万人の視聴者を集めた『The Killing』。TCAテレビ批評家協会賞・作品賞や、主演・助演女優賞・脚本賞を含む主要6部門でエミー賞にノミネートされるなど、業界でも話題となった意欲作があえなく打ち切られた原因は、オリジナル版に基づく「リアル・タイムドラマ」の手法にあると思われる。1捜査日を1話かけてじっくり描くスタイルはあまりにも悠長で、一話完結型のスピードに慣れたアメリカの視聴者はしびれを切らしてしまったようだ。とりわけシーズン1(全13話)の最終回でも事件が解決しなかったことから一気に番組離れが進み、今年4月にシーズン2が開始した時点で視聴率は実に33%ダウンの180万人となってしまった。その後も数字が改善することはなく、ようやく真犯人を明らかにしたフィナーレでかろうじて140万人の視聴者を得たが、すでに手遅れ。結果的には打ち切りとなってしまった。(海外ドラマNAVI)
Photo:『The Killing ~闇に眠る美少女』
(c)2011 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved..