「ジャン・バルジャン役はヒュー・ジャックマンしかいなかった」映画『レ・ミゼラブル』ジャパン・プレミア

ビクトル・ユーゴーの小説を原作に、世界43か国で上演、そして各国でロングランの大ヒットとなったミュージカル『レ・ミゼラブル』。これをトム・フーパー監督(『英国王のスピーチ』)が手がけ映画化した『レ・ミゼラブル』が、今年12月21日から全国公開される。本作で主役ジャン・バルジャンを演じたヒュー・ジャックマン、そして共演のアン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、フーパー監督、ミュージカル版のプロデューサー、キャメロン・マッキントッシュがPRのため来日し、東京国際フォーラムにてジャパン・プレミアを開催した。

イベントの第1部は日本版ミュージカルキャストの山口祐一郎、知念里奈、平野綾らが、劇中歌を歌い上げ、来日したキャストたちを歓迎、その後、予告編の上映を挟み、本日の主役5名がセリから登場すると、会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。

ヒューは、かつて『美女と野獣』のオーディションで『レ・ミゼラブル』の劇中歌を歌ったことがあったそうだが「そのときは『きみはこの歌を歌えないよ』とかなり厳しいコメントをもらったんだ。それ以降、ボイストレーニングを重ねて今、ようやくこの役をやれることになった。感謝の言葉でいっぱいです。この作品は本当に特別な作品なんです」と喜びをあらわにしていた。

トーク中、フーパー監督に、ヒューら3名をキャスティングした理由を尋ねたところ、「私の中のジャン・バルジャンはヒュー・ジャックマンしかなかった。彼がこの役を受け入れてくれなかったら、私は今頃この映画を作っていなかった」と断言。またアンが演じたファンテーヌ役のオーディションには多数の応募があったものの、「アンは歌で物語を語れる人だった。歌声を聴いて彼女しかいないと思ったんだ」とこちらも絶賛。ところがコゼット役のアマンダについて「世界でいちばん美しい女性をキャスティングし、その人が今ここにいるんです」と語ると、「ちょっと!なんですって!」ともう一人の女性、アンがワザと監督に突っ込む一幕も。「監督のことを褒めちぎろうと思っていたのに、今の発言でもうあなたなんて他人よ!」とアンがトドメの一言を放つとヒューたちも観客も大笑い。「現場はいつも楽しかった」とアンが語るだけあって、出演者同士の仲のよさが垣間見えるトークとなった。

イベント中、3人の見所となる場面の映像をダイジェストで上映するたびに、観客はもちろん、取材陣でも涙をこぼす姿が見られた本作。全編通しで上映される日が今から待ち遠しい限りだ。

映画『レ・ミゼラブル』は、2012年12月21日から全国公開される。(海外ドラマNAVI)

Photo:(左から)アマンダ・セイフライド、ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ