『ゲーム・オブ・スローンズ』海賊版ダウンロードが横行する現状を、米HBOは"賛辞"と受け取る余裕発言!?

米HBOでシーズン3が始まった大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』は、海賊版ダウンロードがいま最も横行しているドラマだと言われている。その現状について、米HBOの番組編成責任者マイケル・ロンバルド氏が、米Entertainment Weeklyに語った。

海賊版ダウンロードはかなり深刻な問題のようで、昨年放送されたシーズン2最終話だけでも、世界中におけるダウンロード件数は430万件にものぼったと見積もられている。視聴可能な全プラットフォームにおける平均視聴者数は1000万人前後におよぶことを考えると非常に大きな数字だが、ロンバルド氏は次のように話している。

「本当はこんなことを言うべきではないんだろうけれど、ある種の賛辞ではありますよね。需要があるということですから。DVDの売り上げに悪影響をおよぼしていないのは確かですし。違法コピーは、有料チャンネルで大成功した作品についてまわるものです」

いま一番懸念しているのはむしろ、海賊版のクオリティが低いことだとか。膨大な製作費をかけた精細な映像が、海賊版では十分に鑑賞できなくなっているのではないかという。もちろん、HBOは基本的に違法コピーを許さない立場であり、とくにその販売は食い止めていく方針だとも言い添えている。

本作の海賊版ダウンロードが横行する要因として、視聴者の中心は若い男性であること、そして、ケーブルテレビ離れが進んでいるにもかかわらず、オンラインで本作を視聴できる手段が非常に限られていることが以前から指摘されている。こうした状況に対し、HBOはデジタル配信のみの加入も可能にすることを検討していると伝えられている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』
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