今年1月に パイロット・シーズンの廃止を宣言した米FOX。今までは、パイロットを製作して、その中から評価が高かったものをシリーズ化するシステムだったが、これからはシリーズを前提にパイロットを発注するという。これまでは10本のパイロットを製作し、そのうち1本をシリーズ化してきたが、今後はその割合を1対1に近づけて行く意向だ。このような方針転換をした同局のパイロットは、前年より2本少ない16本。そのうち半分はドラマとなる。8本という数字は前年と同じだが、シリーズ化を始めから目指しているという点では気合いが違う。はたして、この改革がどこまでヒット作につながるのか、注目が集まる。
それでは、米The Hollywood Reporter他、各メディアで発表された今年のパイロット・ドラマをご紹介しよう。
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【ドラマ】
■『Backstrom』（シリーズ化決定。全13話）
スウェーデンの犯罪学者でありミステリー作家レイフ・G・W・ペルソンの著書を原作にしたドラマ。元々は2012年から米CBSで開発していた企画で、前年にすでにパイロットを製作していた。 デブで、口が悪く、短気な刑事が、自身のどうしようもない性格を改善するために奮闘する。同局はすでに13話の製作を決定し、今年の早い時期に撮影に入る予定だ。
出演：レイン・ウィルソン（『ザ・オフィス』） 、クリストファー・ポラーハ（『MAD MEN マッドメン』）ほか
脚本・製作総指揮：ハート・ハンソン（『BONES ボーンズ-骨は語る-』）
スタジオ：20th Century Fox Television
撮影：バンクーバー
■『Empire』 (シリーズ化を前提にパイロットを製作)
ヒップホップ界に生きる家族の物語。オリジナル曲と最近の曲が物語を彩る。
出演：テレンス・ハワード（『大統領の執事の涙』）、タラジ・P・ヘンソン（『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』）ほか
脚本・製作総指揮：ダニー・ストロング（『大統領の執事の涙』脚本）
音楽プロデューサー：ティンバランド
スタジオ：20th Century Fox TV, Imagine TV
撮影：シカゴ
■『Gotham』（シリーズ化決定、全22話を目指す）
映画『ダークナイト』のスピンオフドラマ。若き日のブルース・ウェイン（バットマンとしては登場しない）、ペンギン、リドラー、ジョーカー、そしてキャットウーマンなども登場する予定。劇 場版3部作でゲイリー・オールドマンが演じていたジェームズ・ゴードン警部補が、まだ刑事だった時代を描く。
出演：ベン・マッケンジー（ゴードン役『The OC』）、ダヴィード・マズーズ（ブルース・ウェイン役『TOUCH/タッチ』）ほか
脚本・製作総指揮：ブルーノ・ヘラー（『THE MENTALIST メンタリストの捜査ファイル』）
スタジオ：Warner Bros. Television, DC Entertainment, Primrose Hill Productions
撮影：ニューヨーク
■『Hieroglyph』（13話シリーズとして発注）
古代エジプトを舞台にした冒険アクション。悪名高い泥棒が、ファラオに仕えるために牢獄から出される。彼はファラオのために、宮廷内にはびこる陰謀、愛人たちの企み、犯罪や神官たちを探る。
出演：マックス・ブラウン（『THE TUDORS ～背徳の王冠～』）、リース・リッチー（『ラブリーボーン』）ほか
脚本・製作総指揮：トラヴィス・ビーチャム（『パシフィック・リム』『タイタンの戦い』）
スタジオ：20th Century Fox Television, Chernin Entertainment
撮影：ニューメキシコ（パイロット）、モロッコ
■『Home』 （シリーズ化検討中、脚本を追加、夏に撮影開始を目指す）
ヒットメイカー、ジェリー・ブラッカイマ―製作のドラマ。郊外に住む家族の裏側に隠された秘密を探るスリラー＆メロドラマ。
出演：未定
脚本・製作総指揮：アーロン・イーライ・コリート（『HOSTAGES ホステージ』『HEROES/ヒーローズ』）
製作総指揮：ジェリー・ブラッカイマーほか
スタジオ：Warner Bros. Television, Jerry Bruckheimer TV
■『The Middle Man』 （シリーズ化を目指し、開発中）
1960年代のボストンを舞台に、イタリア系マフィアとアイルランド系ギャングの勢力を追うFBI捜査官の姿を描いた犯罪サスペンス。
出演：未定
脚本・製作総指揮：グレン・ゴードン・キャロン（『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』）
製作総指揮：ベン・アフレック（監督を予定していたが、スケジュールが合わず不可能に）スタジオ：Pearl Street Films, Picture Maker Productions
■『Red Band Society』 （シリーズ化を目指し、脚本追加発注）
スペインで人気のダークコメディをリメイク。病院暮らしをしているティーンエイジャーたちの日常生活を描く。普通ではとても友達になれそうにないメンバーたちだが、病院という特殊な環境で友情が深まり、互いに病気と闘いながら成長していく。出演：オクタヴィア・スペンサー（『フルートベールの駅で』）、グリフィン・グラック（『プライベート・プラクティス』）ほか
製作総指揮：マーガレット・ネイグル（『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』）、スティーヴン・スピルバーグほか
スタジオ：ABC Studios, DreamWorks, Amblin Television
■『Runner』（夏に撮影開始を目指して脚本開発中）
トルコのドラマ『Son』のリメイク。メキシコとアメリカで暗躍する武器ビジネスとテロリズムの境を描く。妻は夫の知らない顔を知ってしまい、真相を突き止めるために動き出す。
出演：未定
脚本・製作総指揮：マイケル・クーニー（『"アイデンティティー"』）
スタジオ：20th Century Fox
今後も引き続き他局のパイロット情報をお伝えしていく。（海外ドラマNAVI）
