来月授賞式が行われる第66回エミー賞に今年もノミネートされている超話題作『ブレイキング・バッド』。本作のドラマの舞台となっているアメリカ・ニューメキシコ州アルバカーキに訪れる観光客が増えているという。
『ブレイキング・バッド』の大半は、ニューメキシコ州最大の都市アルバカーキで撮影されている。リオ・グランデ川のほとりにスペイン人の入植者たちが1706年に作った街で、古い街並みが残されていることで知られている。
この地域はネイティブ・アメリカンが日干しレンガで作ったプエブロという集合住宅が特徴で、このデザインは、アルバカーキの新興住宅地にも取り入れられており、作中でも、ハンクとマリーが暮らすシュレーダー家は日干しレンガ風になっている。
また、乾燥しきった広大な大地に広がる殺伐とした風景もアルバカーキの特徴で、ウォルターやジェシーの家から、ウォルターがかつて務めていた高校、ソウル・グッドマンのオフィス、ハンクが務めるDEAのオフィスに至るまで、すべてアルバカーキに存在する家屋や建物が利用されている。実際の街並みを舞台にしているからこそ、ロサンゼルスやニューヨークで作られたドラマにはないリアリティがあるのだ。
アルバカーキ市によると、ロケ地めぐりが人気になるなど、『ブレイキング・バッド』効果で観光客が増えているとのこと。その中でもっとも印象的なロケ地は、アルバカーキの西にある"Tohajiilee Indian Reservation"と呼ばれるネイティブ・インディアンの居留地だろう。この見渡す限りの砂漠は、ウォルターとジェシーがはじめてドラッグを精製する場所として登場。ファイナルシーズンでは衝撃的な事件の現場としても再登場している。
現在制作中の『ブレイキング・バッド』のスピンオフドラマ『Better Call Saul(原題)』も、もちろんアルバカーキで撮影されている。殺伐とした住宅地やどこまでも続く幹線道路、広大な砂漠は、個性豊かな登場人物たちと同様、物語で重要な役割を果たしている。『ブレイキング・バッド』の物語世界と、アルバカーキはもはや切っても切れない関係にあるといえよう。
『ブレイキング・バッド』ブルーレイ&DVDは、8月6日(水)にSEASON1~3、9月3日(水)にSEASON4、そして、10月3日(金)にSEASON5とTHE FINALSEASONをソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりリリース予定。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ブレイキング・バッド』ロケ地・アルバカーキ
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