『ダウントン・アビー』シーズン2 クローリー家メアリー&シビルに直撃インタビュー!

20世紀初頭、イギリスが近代化へ向けて動き始めた時代を舞台に、田園地帯にある大邸宅"ダウントン・アビー"で、貴族や使用人たちの間で繰り広げられる人間模様を描いた大ヒットドラマ『ダウントン・アビー』。今回は、11月30日(日)23:00より、シーズン2の放送がNHKでスタート直前!第3段!クローリー家長女メアリーを演じるミシェル・ドッカリ―、クローリー家三女シビルを演じるジェシカ・ブラウン・フィンドレイのインタビューをご覧いただこう!

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――第一次世界大戦は、あなたの役柄にどのような影響を与えますか?

ミシェル・ドッカリ―:女性たちに新たな責任が生まれて、みんなとても現実的になり、たくさんの変化が起きるわ。もちろん私たち、貴族にも多くの変化が訪れる。

ダウントン・アビー

ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ:たくさんの変化が起きて、彼女たちにも変化が起こる。どこかでランチをしたり、ドレスのフィッティングをしたりして過ごしていた生活から一変して、必要性や強い思いにかられて、行動を起こすの。シビルの婦人参政権運動に対する強い思いは、実際に何かの行動を起こすということで、彼女は今、何かできるということを示せるようになるの。それまで、卵をゆでたりお茶をいれたりする日常の仕事さえ知らなかったキャラクターたちが、突然、いい理由で、一日の終わりに疲れを感じることがどんなものなのかを知るようになるの。そして戦争が終わりいまの生活が終わることを恐れている。一体どうやって元の生活に戻れ、っていうの?という気持ちね。

ダウントン・アビー

――あなたは一番いいドレスを着ている印象ですが、衣装部門で争いはあるのですか?

ミシェル:使用人たちからは、すごくうらやましがられてる(冗談)。メークのトレーラー車に行くと、ジョー(ジョアンヌ・フロガット/アンナ役)が席で髪を整えてもらっているときがあるんだけど、私が、その日3着目の衣装に着替えてるのに、ジョーは同じ衣装のままなの。衣装はすばらしいわ。細かいところにまで気を使っているのには驚かされるし、私たちは衣装を着るのが本当に楽しみよ。第2シーズンではファッションに変化が訪れるんだけど、前より締め付けの少ない衣装を着るのがすごく嬉しいわ。私はコルセットなしで着るドレスが二着あるんだけど、大勢の女性たちからすごくうらやましがられてる。

――シーズン1で、あなたのキャラクターはあまり好感が持てない人物でしたが、視聴者から何か反応はありましたか?

ミシェル:かなり意見が分かれてたわ。ダン(マシュー)と私(メアリー)について言われたのは、「いつになったら結ばれるの?」という意見もあれば、「結ばれてほしくない」という意見もあった。本当に意見が分かれたの。こんなことをいう人たちにいたわ。あなたはダウントンの中で、かなりの性悪女ね!って。でも、あの役に親しみを持つ人たちもいるわ。いろんな意見があるのはジュリアン・フェロウズ(脚本家)の脚本のおかげだと思う。いろいろな内面をもったキャラクターだからこそ、とても面白い人物になってるの。メアリーが前よりもいい人になってホッとしたわ。もっと楽しく演じられるようになった。彼女はかなり複雑な人物よ。

――視聴者があなたのキャラクターを好きになったことには驚きましたか?

ミシェル:確かにシーズン2のメアリーは、前よりもずっと大人になったわ。シーズン1よりも、かなり誠実になったし、前ほどお高くとまっていない。シーズン1でのパムーク(※オスマン帝国の外交官)との件で、メアリーが弱点を持ったキャラクターとして描かれていたから、たぶん視聴者は、もっと彼女に共感できるようになったんじゃないかしら。シーズン2でも、メアリーは引き続きマシューに熱い思いを抱いて、シーズン1の最後にマシューと別れたことへの後悔でいっぱいなのは明らかよ。アンナとベイツの関係もそうだけど、視聴者は先のみえない成り行きにどきどき夢中になってるみたい。

――メアリーとラビニアとの関係はどうなっていくのですか?

ミシェル:メアリーとラビニアとの関係で私がとても気に入っているのは、メアリーがラビニアに予想外の反応を示すことよ。メアリーにとっては、復縁の可能性がない中で彼の幸せだけを願っている。メアリーのこれまでの性格を考えると、この変化はとても驚きよ。でも、どうなるかはドラマを見てちょうだい。私は何も教えられないわ。

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――あなたには姉妹がいますが、そのことは役を演じるうえで役に立ちますか?

ジェシカ:私たちが女兄弟の中で実際に育ったというのは、すごく面白いわね。

ミシェル:私は3人姉妹の末っ子なの。だから現実の生活ではシビルの立場よ。

ジェシカ:私は現実ではメアリー。そしてローラ(カーマイケル/イーディス役)は(彼女の家族の中で)真ん中の子なの。

――では、長女役を演じるというのは新鮮な気分ですか?

ミシェル:ええ、そうね。実際、メアリーとシビルの関係と、私と姉の関係には似たところがあるって気づいたわ。シーズン2で、メアリーはシビルを守ろうとする意識が強くなって、それがエスカレートし、シビルにあれこれ指図するから、すごくうっとうしがられるの。それって現実だし、私は経験がある。ジュリアン・フェロウズ(脚本家)は姉妹の描写が上手。シーズン2ではイーディスとメアリーとの対立が和らぐんだけど、それはもっと重要なことが起こるからよ。戦争が彼女たちに、もっと別の心配をもたらすの。だからイーディスとメアリーは、前よりも少しお互いのことを思いやるようになる。でも私は、あの二人がシーズン1でお互いにしてきたことを許すようになるとは思わないわ。それに正直言って、二人の対立が終結しちゃうのはイヤなの。私はあの関係は素晴らしいと思うわ。わたしたち二人とも本当に楽しんで演じてる。

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――自分の姉妹を以前とは違う目で見るようになりましたか?

ジェシカ:あまり威張らないように努力するようになったわ。私は妹に、"それじゃダメ。うまくいかない。そうじゃなくてこうやるの"って言っちゃうの。でも妹は、明らかに自分の力でやりたいわけだし、私たちはまったく別の人間。だから今では、妹という立場をすごくうらやましく思うの。だって、人を殺しても許されそうなんだもの。でも私は、ジュリアンの姉妹に対する描写はすばらしいと思う。3人が一緒のシーンで、ちょっとした視線や、つまらないアラ探しとか、すごくいいと思うわ。

ミシェル:私の姉たちへの接し方は変わってないわ。うちの姉たちは以前とまったく同じよ。

――病院のシーンでは、実際に切断手術を受けた人が何人か兵士役で出演したのですか?

ジェシカ:ええ。彼らの多くは、ごく最近、戦地へ行っていた人たちよ。ドラマの中で、そういう役を演じるということは、責任の重さを感じるし、敬意を持って演じるわ。私はできるだけいろいろ本を読んだわ。私が実際に知っているべきことや、それがどういうことかを理解しようと努めた。戦争を体験した傷病兵たちから話を聞き、(戦争から)戻ってきてどんな感じなのかとか、自分の周囲の人たちが戦争を経験していない中にいることが変な気分じゃないかとか話したわ。私は頭のどこかで、これはフィクションだって思っていたけど、そこには真実もあるの。これは現実に起こったことだし、(戦争は)今でも起こってる。だから私は敬意を持って、ちゃんと演じる必要があるの。

3日間にわたってお届してきました、インタビューはいかがでしたでしょうか?大ヒットドラマ『ダウントン・アビー』のシーズン2は、いよいよ11月30日(日)23:00よりNHKにて放送スタート!

Photo:『ダウントンアビー』
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