『ブラックリスト』ジェームズ・スペイダーとメーガン・ブーンにインタビュー! 二人の関係はドラマそのもの?!

悪が悪を裁く――大ヒット犯罪心理サスペンス・アクションドラマ『ブラックリスト』。2013-2014年度の全米TV界で"ドラマ新番組No.1"の高視聴率をマークしたこの作品は、謎が謎を呼ぶストーリー展開で日本でも話題になっている。本作に出演しているレッド役のジェームズ・スペイダーとエリザベス役のメーガン・ブーン二人に撮影中のエピソードを聞いた。

 

■ジェームズ・スペイダー(レイモンド・"レッド"・レディントン役)

――どのようなところに魅力を感じましたか?

ジェームズ:パイロット版の台本を読み始めた時から興味をそそられたよ。最後まで読んでみたけど何も完結していなかったから、謎が増してどんどん引き込まれていった。
"ケーブルネットワークほど連続性があるものではなく、1話完結型のエピソードにしてもらいたい"という放送局からの強い要望があってね。このドラマは、1話完結型でありながら、シリーズとして一つにまとまって、より大きな形を成すようになっているんだ。

――役を演じるにあたって、サイコパスや天才的凶悪犯について調べたりしましたか?

ジェームズ:いや、それほどしていない。僕は、彼がサイコパスだと確信していないからね。たぶん(サイコパスや天才的凶悪犯の)どちらでもないのだろうと思うけど、演じている僕としては、6年後の脚本を読んでみないとわからないね。テレビドラマはストーリーの結末を迎えるまでに相当時間がかかることもあるから、ワクワクするし魅力的だね。

――テレビの仕事は楽しいですか?

ジェームズ:僕はとてもラッキーだ。これまで映画でとても素晴しい機会に恵まれてきたし、今もそうだ。ただ、テレビの仕事はまったくの別物だ。テレビが与えてくれる機会が大好きなんだよ。3年経っても、また驚かせてくれるような台本を読めるからね。そこがいい。

 

――"レッド"についてどう思いますか?

ジェームズ:人の心をつかんで離さないチャーミングな"何か"がある男だ。僕が分かっているのは彼の性格だけで、彼の人生に起きた出来事や関わってきた人については大きな謎だ。このドラマが好きな理由の一つはそこだろうね。彼のことがどんどん分かってくるけど・・・変わった男だよ。

――共演のメーガン・ブーンとの関係について聞かせてください。

ジェームズ:僕らの関係は、二人のキャラクターが一緒に仕事をしている時の関係に似ている。一緒に仕事をすることに関して、お互い何の先入観も持っていなかったからね。一緒に仕事をすることへの期待感はあったし、彼女にはとても関心があった。年齢と経験の組み合わせだけでも、二人のバランスが素晴しいと思う。言うまでもなく、僕の方が年上だしキャリアも長いけど、彼女は本当にのびのびと演じていて、それがキャラクターに反映されていると思う。とても楽しませてもらっているよ。ドラマの中と同じように親しい関係になってきた。そして大いに尊敬し合いながら、徐々にお互いについて学んできた。師弟関係とは違うけれどね。

――あなたのキャラクターは、最重要指名手配犯の写真では長髪でしたが、FBIに出頭した時は短くなっていました。このヘアカットがネット上で大きな話題になりましたね。

ジェームズ:彼の生活を考えるととても実用的なヘアスタイルだね。どこかの洞窟に潜んでいても、自分で手入れができるから。僕自身もこれはいけると思ったんだ。パイロット版のためにニューヨークに来た時は、髪がとても長かったんだよ。最重要指名手配犯の写真では長髪がぴったりだと思ったけど、その後短髪で登場した時はまったく違うイメージになっていたからね。それに彼は身軽に移動しなくてはならない。ヘアスタイルもその一部なのさ。

■メーガン・ブーン(エリザベス役)

 

――役を演じるにあたり、どのような準備をしましたか?

メーガン:まずはオーディションね。競争率の高い役柄だったから、何度も何度もオーディションが繰り返されたの。そのオーディションのプロセスを通じてどんどん学んで、そのたびに彼女に関して新たな発見をしていたわ。これが功を奏して、役をもらえることができた。
史上最悪のサイコパスを尋問したことがある著名なFBIプロファイラー数人から実際に話を聞いたりもしたけれど、大部分はシリーズが進展していくにつれ彼女から学んでいるわ。たとえば、今はユーモアのセンスが向上している点ね。これは、以前のエピソードにでてくるトラウマが原因だったのよ。

――ご自身が演じるキャラクターと"レッド"とのつながりは?

メーガン:それが謎だっていうところが最高なの。彼は一体何を求めているのだろうって考えながら、毎シーン臨むことができるんだもの。いろいろな方法でその答えを探すことができるでしょう。彼を観察して、何をするのかよく見ていなくてはならない。ジェームズは"レッド"に関して決めたことを私には教えてくれないの。だからシーンの中でそれを突きとめようとしているのよ。

――ジェームズ・スペイダーとの共演については?

メーガン:このドラマに出演が決まった時は、本当に最高の役柄だったから大興奮だったわ。その後ジェームズが参加することを知って・・・。信じられなかったわ。撮影が始まってからは、役者としての私たちの間柄が、演じるキャラクター同士の間柄に対応してきておもしろいわ。私はあまりキャリアがないけど、彼はすでにこの業界で地位を築き上げた人でしょう。本当に私を気遣ってくれるのよ。彼はとても型破りで、率直に物を言う人だわ。まるで父親のようでとてもノスタルジックな気分になるの。本当に実生活の生き写しみたい。
彼はとても親切で、寛容で、協力的な人だから、仕事を始めた途端に不安を取り除いてくれるのよ。正真正銘のプロね。自分の仕事に心から真剣に取り組んでいる。

 

――この役につけたことは、ご自身のキャリアにとってかなり大きかったでしょうか?

メーガン:間違いなく大きなステップね。今までよりもスケールの大きな仕事をさせてもらえるし、自分の仕事に自信をもてるようになったから、本当にありがたいと思っている。それまでは本当に過酷だったわ。常にちっぽけな役オーディションを受けていたから・・・。正直言って、ちょっとやる気を失っていたわ。次にやる仕事こそ本当にやりたい仕事だ、っていう気持ちを失いかけていた。そうしたら数週間もしないうちにこの作品の台本が届いたのよ。

――アクション満載のドラマですね。暴力シーンも多いですし...。

メーガン:アクションは本当に楽しませてもらっているわ。このドラマの大きな要素だから。体は相当鍛えているわ。仕事に入る前に準備しておかないとね。難しいところは代わりにやってくれるスタントの人がいるのよ。でも、スタントマンが演じる犯罪者に車に引きずり込まれた時に、あざができてしまったことがあって...。車の中に引きずり込まれていた時、こう思った。「勘弁してよ、まだリハーサルでしょう!」って。1時間もののテレビドラマシリーズに出演している役者は、役者の中で一番の働き者なのよ。過酷だとしてもセットで冗談を言い合える雰囲気を保つことが大切だと思う。「仕事に入ってもう16時間ここにいるけど...一緒にセットにいるみんなを見てごらんなさい」って思うようにしているわ。

 

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発売元 (株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

Photo:『ブラックリスト』
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