カポーティのサスペンス『冷血』がTVドラマ化へ

20世紀アメリカ文学界を代表する小説家トルーマン・カポーティのベストセラー小説、『冷血』がTVシリーズ化されることが明らかになった。米Deadline Hollywoodが報じている。

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『冷血』は1959年にカンザス州の寒村で起きた一家皆殺し事件を題材に1965年のThe New Yorkerに掲載したノンフィクション小説。カポーティは5年以上におよぶ徹底取材と、加害者を含む事件の関係者のインタビューを重ね、事件発生から加害者2人の死刑執行までの過程を忠実に再現することに成功した。同作はノンフィクション・ノベルと名付けられ、ニュー・ジャーナリズムと呼ばれる新ジャンルが確立されるきっかけとなった。

今回、TVドラマ版の製作に臨むのはワインスタイン兄弟率いるプロダクション会社、ワインスタイン・カンパニー。同社と俳優ゲイリー・オールドマン、プロデューサーのダグラス・アーバンスキー(ともに『裏切りのサーカス』)率いるFlying Studiosと共同で製作にあたり、『ジェイン・オースティン 秘められた恋』のケヴィン・フッドが脚本を担当するという。ワインスタイン・カンパニー代表のデヴィッド・グラッサー社長は「ゲイリー、ダグとFlying Studiosのチームとパートナーを組み、TV視聴者に卓越したシリーズをお届けできることを大変喜ばしく感じています」と述べ、意気込みを見せた。

同作は過去に何度か映像化されている。1967年にポール・スチュアート主演の映画『冷血』、1980年にアンソニー・エドワーズ主演の米CBSによるTV映画『冷血』、2005年に故フィリップ・シーモア・ホフマンがアカデミー賞主演男優賞を獲得した映画『カポーティ』、そして2006年には英俳優トビー・ジョーンズの主演による映画『Infamous(原題)』が製作されているが、TVシリーズ化は今回が初めての試みとなる。(海外ドラマNAVI)

Photo:ROBERT BLAKE PICTURE FROM THE RONALD GRANT ARCHIVE IN COLD BLOOD (US 1967)
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