LAスクリーニング2015:NBCUniversal 作品紹介

■『GAME OF SILENCE』
ドラマの主人公である弁護士ジャクソン・ブルックスを演じるのはオーストラリア俳優のデヴィッド・ライオンズ。『ザ・ケープ 漆黒のヒーロー』で、主人公ケープを、最近では『レボリューション2』のセバスチャン・"バス"・モンローを演じ、輝きを放っていた期待の男優だ。
ストーリーはアメリカ南部の田舎町からはじまる。少年ジャクソンは、紅一点のジェシーを含む仲良し5人組のリーダー的存在。ある日ジェシーをDV両親から守るため、成り行き上無免許運転をしてしまう少年たち。不運にも道中で人身事故を起こしてしまった彼らは、過失致死で少年院に送られてしまう。邪悪な所長をはじめ、看守ダリルの一軍から心身ともに凄惨な虐待を受けるジャクソンたち。出所してきた少年たちは収監中の忌まわしい思い出から逃げるように散りぢりになっていった。
やがて25年が経過。ジャクソンは都会でやり手弁護士として一見平穏無事な生活を送っていた。そんなとき疎遠だった仲良しグループのギルとショーンから仲間のブーツが少年院の元看守ダリルに襲いかかり、暴力沙汰で拘留されたとの連絡をうける。一度は友からの頼みを断るものの、ブーツが刑務所内で何者かに殺されたことをきっかけに戦う決心を固める。そんなある日、元看守ダリルが銃殺死体で発見される。
トルコで"社会的現象"と言われるほどの旋風を巻き起こした番組『SUSKUNLAR』を、アメリカの社会現象(!?)こと『CSI』シリーズの仕掛人であるキャロル・メンデルソーンが製作総指揮した、期待のサスペンスドラマだ。(明美・トスト / Akemi Tosto)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:NBC 未定
製作総指揮:キャロル・メンデルソーン
出演者:デヴィッド・ライオンズ(『ザ・ケープ 漆黒のヒーロー』)、マイケル・レイモンド=ジェームズ(『ワンス・アポン・ア・タイム』)、ブレ・ブレア他

■『HEARTBREAKER』
心臓移植のできる外科医は世界でも非常に限られており、増してや女性とくれば輪をかけてレア。女だてらに(それも美人!)最先端の心臓手術を手がけ私生活も派手、おまけにこれが実話とくれば、これはもうドラマにしない手はない!......というわけで製作されたのが本作。実在外科医キャシー・マグリアトの手記を元にし、注目のオーストラリア女優メリッサ・ジョージが主役を好演。マグリアト医師本人も製作チームにアドバイザーとして参加している。
アレックスは、女だてらに心臓移植の資格を持つ世界有数の外科医。だがルール破りの肩書きを持ち、病院の経営陣とはぶつかってばかりいるアナーキーなドクターだ。ある日、気にかけている重体患者にやっと心臓提供者が現れて喜んでいると、病院の大口スポンサーが心臓移植を待っているとの知らせ。順番では自分の患者のほうが先なのに、経営陣側の政治的な決定でスポンサーが心臓提供を受けることに。激怒するアレックス。そんな様子を知った患者の元BFが「僕の心臓を彼女に」と言い残しアレックスの目前で自殺をはかる。
アレックスは青年の自殺を止められなかったことへの罪の呵責、モラルの在り方、そして患者を救いたいという医者としての気持ちの狭間で苦悩する。その間に患者の容体は悪化。手術に踏み切ろうとするアレックスに病院が待ったをかけ、いわく付きの心臓を使う移植手術に加担はできないと言い渡す。手術の成功率は五分五分。成功すれば病院が脚光を浴び、失敗すればアレックスの医師としてのキャリアは滅びる。果たしてアレックスの決意とは?(明美・トスト / Akemi Tosto)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:NBC 未定
製作総指揮:ジル・ゴードン
出演者:メリッサ・ジョージ(『エイリアス』)、デイヴ・アナブル(『ブラザーズ&シスターズ』)、ドン・ハニ他

■『YOU,ME AND THE END OF THE WORLD』
巨大隕石が地球に接近!やがて衝突してこの世が終わるまでの1か月を、アメリカ、イギリス、イタリアにそれぞれ住む、いっけん何の接点もない人たちを通して追った不思議な世紀末コメディー。海ドラファンにはお馴染みのロブ・ロウが、なんとバチカン司教役に挑戦。新シーズンの新番組2本で主役級の役を演じており、まさに脂が乗りきった感じ。
主要登場人物のひとりは、ロンドン在住の冴えない銀行員ジェイミー。妻にも逃げられ誕生日はママと祝う、負け印の男だ。そんなある日、ジェイミーはコンピューター犯罪の犯人と間違われて牢屋に放り込まれる。おまけに警察に見せられた写真には、髪型はともかく自分と瓜二つの男と、なんと逃げた妻まで一緒に写っている。混乱しつつ、母親に「異母弟でもいるのか」と問いただすと、なんと自分は養子だったことが判明。いったい写真のソックリさんと事件、そして妻の失踪とはどんな関係が!?
ところ変わって、イタリアでは修道女セリーンが神の道を見つけられずに悩んでいた。ある日バチカン司教がリサーチ助手を探していると聞いて面接に訪れる。タバコをスパスパ吸う司教の驚くほど無礼な面接に、怒りもあらわに反論したセリーンは自分の見解をぶちまけ司教の部屋を涙ながらに飛び出す。修道院に戻ろうと表に出た彼女をいきなり待っていたのは、リサーチ助手の面接合格の知らせだった。
かたやアメリカのニューメキシコでは、国家機密をハッキングした息子をかばってロンダが州立女子刑務所でひどい目に遭っていた。息子のハッキングは、どうやら世界の安全に関わる大変な情報と関係しているらしいのだが彼女は知る由もなく...。
この頼りない人々が地球最後の日に寄り集まっているところからストーリーがはじまるのだが、いったい人類の運命はどうなる!?(明美・トスト / Akemi Tosto)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:sky/NBC 未定
製作総指揮:ティム・ベヴァン、エリック・フェルナー
出演者:ロブ・ロウ(『ブラザーズ&シスターズ』)、ジェナ・フィッシャー、マシュー・ベイントン他

■『THE LAST KINGDOM』
英国の人気小説家バーナード・コーンウォールが現在刊行中の人気小説をもとにした壮大な歴史ドラマ。『ダウントン・アビー』の敏腕プロデューサーことギャレス・ニームが製作総指揮を担当し、主演には『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』で過保護の母親に殺されてしまうイケメンの隣人ルーク役を演じた注目俳優アレクサンダー・ドレイマン、そして特別出演で往年の映画ファンには嬉しい、ルトガー・ハウアーが顔を出している。
物語の舞台は、872年。ウートレッド・ベバンバーグは、英国ノーサンブリアの豪族の子に生まれたが幼い頃に父をデンマークのバイキングのラグナー族に殺され、仇のもとで奴隷として育てられる。最初は父を殺され心を閉ざしていたが、公平な族長アール・ラグナーはウートレッドの真の気質を見抜き、やがて我が子のように育てる。その噂が生き残って家督を欲しいままにしていたウートレッドの叔父のもとに届く。第1継承者でウートレッドが生きているとまずい。甥を亡き者にしようと画策をはじめる。やがて裏切り者のせいでラグナー族が不意打ちを受けて全滅。また独りぼっちになってしまったウートレッドは、自分の族長としての権利を奪回すべく、城主に収まっている叔父の元に赴く。
映画『ブレイブハート』と人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』を足して2で割った印象の本作、ヨーロッパを股にかけた美しいロケ地にも注目。(明美・トスト / Akemi Tosto)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:BBCアメリカ 未定
製作総指揮:ギャレス・ニーム
出演者:アレクサンダー・ドレイマン(『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』)、ピーター・ガンツェラー、ルトガー・ハウアー他

■『Mr.ROBOT』
IT企業やソーシャルネットワークが世界を動かし続けることが当たり前となった現代。社会不安障害を抱えた一人の青年エリオットは、人とのリアルなコミュニケーションはほとんどせず、ハッキングすることで人々の生活や情報を知るというような生活を送っていた。しかし彼は同時に優秀なプログラマーでもあった。
エリオットを演じるのはラミ・マレック。映画『ナイトミュージアム』シリーズのエジプト王アクメンラー役で、端正でエギゾチック、とても綺麗な顔をしていた彼だが、今回は目つきもぎょっと鋭く、顔色も悪い引きこもりがちな青年を演じる。これがすごくいい。彼の思考、視野がメインとなり、一連のストーリーは進んで行く。
そんなエリオットをある一人の謎の人物"Mr.ROBOT"(クリスチャン・スレーター)が「俺たちと一緒にやらないか」と、ハッキング組織にスカウトする。その誘いに少しは興味を持ちつつも、常識的に考えて、加担はすまいと最初は思う。だが、エリオットの中の「良心」そして「野心」が、ふと次のステップに進んだ時、一瞬のうちに、事は起こる......。
若き野心家、天才プログラマー、世に隠れ人知れず行動する者たちによる坦々とした作業。「革命とはこうして起こって行くのか...!」、と、人間一人の善意、悪意で物事はどうにでも転がっていくということを再認識させられる話。(編集部S)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:USA Network 3/17/2015
製作総指揮:サム・エスメイル
出演者:ラミ・マレック(『ナイトミュージアム』)、クリスチャン・スレーター(『マインド・ゲーム』)他

■『MAGICIANS』
2009年に出版されたベストセラー小説のTVドラマ化。映画『ミルク』や『インフォーマント!』などを手がけたマイケル・ロンドンが製作総指揮。
クエンティンは、小さい頃からファンタジー小説が大好き。非常に優秀だが内向的で孤独な青年だ。そんな彼が唯一心を許せるのは、成績抜群だが同じくちょっと変わっている友だちのジュリア。ある日、ふたりで訪ねて行った大学院の面接会場で見覚えのない老人が死んでいるのを発見。現場に残されていたクエンティン宛の謎の封筒を開くと書類が入っていた。取り出したとたん風に飛ばされた書類を追いかけていくと、ブレークビル大学という聞いたこともない大学の校庭に行き当たる。導かれるまま校舎に入っていき、気がつくと魔力適性テストを受けているクエンティン。奇しくも友だちジュリアも適正テストを受けていた。
テスト結果は、クエンティンが合格、ジュリアは失格という結果。クエンティンはブレークビルで魔法使いになる修業を始めるのだが、それ以来、大好きなファンタジー物語の主人公が姿を現してクエンティンに身の危険を警告していく。
いっぽう、これまで何事にも失敗したことなどなかったジュリアはクエンティンが試験に受かったのに自分が落ちたことに愕然として様子がおかしくなる。そんなとき誕生日パーティの祝いの席で、見知らぬ謎の男から願いを叶えてやろうと言われて興味を示すのだが...。
大人向けハリー・ポッターを彷彿とさせるストーリーが、海ドラ・ファンにどう受け入れられるか興味深いところ。(明美・トスト / Akemi Tosto)

製作スタジオ:NBC
放送局&放送開始日:Syfy 未定
製作総指揮:マイケル・ロンドン
出演者:ジェイソン・ラルフ、ステラ・メイヴ他

※タイトル、クレジットはLAS2015開催時のものです。実際の放送時には異なる場合があります。