『BONES』プロデューサー、利益を不正にコントロールしているとFOX上層部を訴える!

米FOXの人気長寿番組『BONES -骨は語る-』のエグゼクティブ・プロデューサーが、長年にわたり不当に利益配分が行われていたとして、FOXの上層部を提訴していたことが分かった。

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米Deadlineによると、この訴えを起こしたのは、『BONES』プロデューサーのバリー・ジョセフソン。ジョゼフソンとその弁護士は、FOXが、製作者との契約が優位に働くように虚偽の財務報告を行い、また契約時の行為で重大な違反を犯していたとして、ロサンゼルス上位裁判所に提訴したという。

ジョセフソンの指摘によると、FOXは、ヨーロッパでのライセンス料1900万ドル(約23億円)を過少報告し、作品統合における利益375万ドル(約4億6000万円)を別計上したという。さらに、FOX所有の動画配信サービスHuluでの利益を正しく計上していないと暴露した。

このような改ざんにより過少報告された利益に基づいて行ったシーズン5および6の契約更新では、FOXのCEOゲイリー・ニューマンやダナ・ウォルデンから、1エピソードごとのライセンス料を下げると通告されたという。さらにFOX側は、このオファーを受けないと、番組がキャンセルになる可能性を示唆。そのためジョセフソンは、当初の予定よりも下回った金額でのサインを余儀なくされたと明かしている。この"条件を受け入れなければ番組キャンセル"という、半ば脅しともとれる契約時のプレッシャーは、長年にわたり続いたことも明かしている。

ちなみに、この契約更新時の交渉戦術は、ジョセフソンだけでなく、ショーランナーのハート・ハンソン、プロデューサーのキャシー・ライクス、そして製作者としてのエミリー・デシャネル(ブレナン役)とデヴィッド・ボレアナズ(ブース役)に対しても及んでいた。

しかし、その後ジョセフソンは、エミリーとデヴィッドがこの時にサインをしなかった事実を知り、番組のキャンセルと虚偽の利益計上による予算不足をネタに、低いライセンス料で契約させられたことを知ったのだとか。

ジョセフソンは、FOXを相手に、不当な契約の不履行と金銭的損害の賠償を求めていくという。(海外ドラマNAVI)

Photo:『BONES』
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