Netflixの反論。米NBCの推定した視聴成績は「非常に不正確」

Netflixが明かさない番組の視聴者数を、地上波放送局の米NBCが推定して発表したことに対し、Netflixはついに反撃を開始した。米Hollywood Reporterなどが報じた。

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先日もお伝えしたように、NBCは、サンプル(標本)となる1万5000人のNetflix加入者のスマートフォンに、番組のサウンドトラックを音声認識するソフトウェアを導入してもらい、データを収集。"『ジェシカ・ジョーンズ』の平均視聴者数は480万人(18~49歳層)"といった推定値を発表した。

これに対し、Netflixのコンテンツ部門最高責任者のテッド・サランドスは、1月17日(日)、TV批評家協会の冬季プレスツアーにて「(NBCの手法は)私たちが把握している現実をまるで反映していません」と述べた。

サランドスは、「データは非常に不正確なものです。(計測に)お金を払っていないといいですね。NBCはなぜ私たちの視聴成績について話したのでしょう。自社の視聴成績について話すよりも楽しいからかもしれません」と、手厳しい発言をしている。

そもそもNetflixは、CMを流す放送局が重視する18~49歳層の視聴者数を計測していないという。「世界中で何千という番組が秒単位で見られている中、そんな数字は大した情報になりません。ニールセンの視聴率は尺度にならないのです」と、従来の手法では視聴の実態を見通せないと強調するサランドス。

さらにサランドスは、「視聴者数を開示しないのは、番組のクリエイターたちに無用な競争心を抱かせないため」であり、また、「視聴者数をむやみに追求する姿勢は、番組の質にかえって悪影響を与えます」と説明。「私たちの作る番組は、時に200万人向けであり、時に3000万人向けであったりするかもしれません。実際にそういう番組があるのです」と言い添えている。

たしかに、世界市場を見据え、ユーザーへの課金で収入を得ているNetflixは、アメリカ国内の広告で重視される数字とは異なる判断基準を用いているのだろう。しかし一方で、サランドスの反論の中に、具体的なデータはやはりほとんど入っていなかったことから、ドラマ業界においては疑問やフラストレーションが後を絶たないことが予想される。今後も、Netflixと既存の放送局のさや当ては繰り返されそうだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:調査対象となった作品の一つである『ジェシカ・ジョーンズ』
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