ミリタリードラマ『ザ・ラストシップ』、主人公の着用する制服で過去が分かる!?

『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイ監督が初めて手掛けたTVドラマ『ザ・ラストシップ<ファースト・シーズン>』は、史上最悪の伝染病に襲われた世界を舞台に、治療薬の発見を託された米海軍駆逐艦「ネイサン・ジェームズ」の苦難に満ちた戦いをスリリングに描く、大型ミリタリー・パンデミック・アクションドラマ。米海軍全面協力の下、駆逐艦やヘリコプターはすべて実機を使用し、実包実写の砲撃を敢行するなど、迫力たっぷりでリアルなアクション映像が見どころの一つだ。

リアルな描写という方針は、軍の制服においても例外ではない。エリック・デイン(『グレイズ・アナトミー』)演じる艦長のチャンドラー中佐に関しても、ドラマでは描かれていない意外な過去をこの制服から知ることができる。

彼が冒頭で着用している白い詰め襟の制服は「サービスドレスホワイトユニフォーム」。アメリカ海軍では夏季の式典用制服として位置づけられているものだ。肩のショルダーボードは階級章で、星は「ラインオフィサー(戦闘兵科士官)」、金色の3本線は「コマンダー(中佐)」を意味している。右胸の金色の小さなバッジは「艦艇指揮官」、つまり艦長職に就いていることを示すもの。左胸上段の横長バッジは「水上艦艇戦闘士官」、イージス艦や航空母艦といった水上戦闘艦艇の乗組員であることを示している。

チャンドラー中佐は「士官」なので金色だが、下士官・兵クラスでは銀色のバッジとなる。その下のカラフルなプレート状の記章は「リボン・バー」。過去に授与された勲章や作戦参加章のリボン部分を並べ、着用者の経歴をひと目で分かるようにしたものだ。向かって左上が最高位で、「ピンクがかった赤色」のリボンは、困難な任務において格別な功績を上げた軍人に授与される「レジオン・オブ・メリット勲章」。その隣の「赤と白」のリボンは顕著な功績を上げた軍人に与えられる「メリトリアスサービスメダル」。その他、対テロリズム作戦への参加や5回の海上勤務経験など、歴戦のエリート海軍士官であることがうかがえる。

このように、軍服は着用者の経歴、役職や取得した資格、参加した作戦、勤続年数などがひと目で分かる「着る履歴書」のようなものなのだ。ドラマを見る際にこのような点に注目してみるのも面白いだろう。

『ザ・ラストシップ<ファースト・シーズン>』は、ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントより、2月10日(水)ブルーレイ&DVDリリース。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ザ・ラストシップ<ファースト・シーズン>』のチャンドラー中佐(エリック・デイン)
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