『ゲーム・オブ・スローンズ』アリアと共に成長してきたメイジー・ウィリアムズに直撃インタビュー!

壮大なスケールで描かれる大河ファンタジー『ゲーム・オブ・スローンズ』でアリア・スターク役を演じているメイジー・ウィリアムズが来日。ドラマの中のアリアは幼くして過酷な運命の道を歩んでいるが、演じる彼女の素顔は19歳らしいキュートではつらつとした印象。そんな彼女がアリアと共に過ごした6年間の歩みを笑顔いっぱいに語ってくれた。

――この6年を振り返って、アリアの変化と成長をどう感じていますか?

子供から若い女性に成長していくその過程の中で、彼女はいろんな経験をしたわ。喪失とか、心の痛みのせいで周囲と壁を作ってしまって、心が折れてしまっている。でも一方で、元気でケンカっ早い部分はまだ残っていると思うの。イノセンスはだいぶ失われてしまったけどね。

――アリアを演じていて共感する部分、刺激を受ける部分はどんなところ?

アリアの場合、成長する中で早く大人にならなければいけなかったところがあると思うんだけど、幼くして常に忠誠心を持ち、正直である事が必ずしも自分を救う道ではない、この世の中は嘘で固められているという事を知ってしまったのよね。私自身もこの仕事をして早く大人にならなければいけなかったから、そこはアリアの気持ちが分かるわ。自分の行動が誰かや何かに影響してしまうという事を学んだし、もちろん自分の人生は自分のもので正直でありたいと思っているんだけど、自分が持つ影響力や、常に誰かに見られている立場なんだっていう事は意識しているの。

 

――毎シーズン、衝撃の出来事が起こる本作ですが、あなたが一番驚いたのは何?

やっぱり第五章のジョン・スノウよね。あの時は私より母が大変だったの。母の方が先に脚本を全部読んでいて、読み終わったとたん「ジョンが!」って大騒ぎ。慌てて私も読んで、視聴者の人と同じくらい衝撃を受けたわ。

――第六章は誰が生き返るかというのも一つの注目ポイントになっていますが、ジョンがどうなるかはともかく、あなた自身が生き返って欲しいと思うキャラクターは誰ですか?

大勢いるわ。でもやっぱりアリアとしては母親か、父親か、兄か、家族の誰かには生き返って欲しいわよね。

――子供に対しても過酷な出来事が起こるこのドラマですが、これだけは勘弁して欲しいなと思っている事はありますか?

実はそんなにないのよ。視聴者の方からするとものすごく残酷に見えるシーンも、実際に撮影していると案外そうでもなくて、アリアは殺しの場面にちょくちょく遭遇するけど、それが私は楽しいの。『ゲーム・オブ・スローンズ』は若い俳優にとってはいろんな事を学ぶ最高の所なのよ。血糊の使い方やフェイクのナイフや剣の扱い方、それに撮影と編集でいかに完成度の高いシーンになるのかという事が完成した作品を見るとよく分かって、だからドラマの中では残酷なシーンも、演じる上ではものすごく楽しかったわ。

――このドラマは俳優に高い演技力を要求しますが、子供の頃からそういった環境にいて刺激を受けたのはどんな点ですか?

このシリーズに私がキャスティングされたのは、スターク家の子供たちがきちんと兄妹に見えるよう、キャラクターに近い人間が選ばれたんだと思うの。だから私もすごくアリアに近い12歳だったと思う。でもシリーズが進んでアリアがいろんな事を学んだように、私自身も成長していく中で他の素晴らしい演技力を持った共演者たちから学んで、技術を身に着けてきたと自負してるわ。今はとにかく自分の持ちうる最良のものを出せるように力を尽くしているけど、最初の頃はアリアと私が近かったから、演技をするというより自然体でいたって感じだったわね。

 

――あなた自身はとても明るいキャラクターですが、アリアは過酷な運命を辿っているせいでどんどん笑顔が無くなっていますよね。撮影の時、オン/オフの切り替えはどうしているのですか?

現場では意外と簡単にスイッチをオンにしたり、切ったりできるんだけど、例えばアップのシーンとかだと、普段の私はいつもふざけてたりはしゃいでたりするから、5~10分沈黙の時間が欲しくて、その間に役に入り込むようにしているわ。

――世界中に熱狂的なファンが大勢いると、役と混同されてしまう事も多いかと思います。アリアは特に子供なのに厳しい状況に置かれているので、心配される事も多いのでは?

みんなが心配してくれるのは本当にすごく有難いと思っているんだけど、時々ちょっと心配しすぎと思う事もあるわ。みんなの中でイメージができ上がっているというのもあるんだろうけど、私の事を私以上に知っているみたいな指摘を受けると、会った事もないのにどうしてそこまで、ってちょっとだけ窒息しそうな気持ちになる時もあるわ(笑)

――お気に入りのキャラクターは?

本当はイグリットなんだけど、彼女は死んでしまったし、このドラマは本当にお気に入りのキャラクターがどんどん死んでいくのよね(笑) あとお気に入りなのはサーセイなの。彼女は本当に意地悪だし、ワルな人間なんだけど、客観的に見るとものすごく魅力的な部分もあると思うの。

――『ゲーム・オブ・スローンズ』は複数のパートを同時進行で描いているので、共演者とはいえ同じシーンに映らないキャストが大勢いると思いますが、今後一緒に演じてみたいキャラクターはいますか?

アリアは以前少しだけキングズ・ランディングにいたけど、王都のシーンはクロアチアとかスペインとかかなり暖かい所での撮影が多かったから、撮影場所としてはそういう暖かい所で撮りたいな。キャラクターとしてはサンサと一緒のシーンが出てくるといいなと思ってるけど、それが叶うかはまだ分からないわ。サーセイとも共演してみたいけど、でも一緒になったら多分どっちかが死ぬと思う(笑)

 

――アリアは顔のない男たちになるための修行を始めたわけですが、姿を自在に変えられる能力を身に着けたアリアが変わったら面白いと思うキャラクターは誰?

デナーリスとか面白そう。大勢の民衆の前でいきなりアリアに変わったらみんな驚くわ(笑) あとは第五章のラストのジョン・スノウとか。あの場面でフっと顔を取って、ジョンの代わりにアリアが犠牲になったと分かるの。兄の代わりに身を挺して犠牲になる妹なんて、カッコイイよね(笑)

――実際、誰が死んでもおかしくないドラマですが、その辺の覚悟はしていますか?

アリアが死ぬとなったら心が張り裂ける想いだから、正直まだ心の準備はできてないし、できないと思う。でももしそんな時が来るとしたら、誰もが忘れられないような壮大なシーンにして欲しいな。

 

『ゲーム・オブ・スローンズ 第六章:冬の狂風』は、毎週月曜午前10:00よりスターチャンネルにて放送中!
DVD『ゲーム・オブ・スローンズ』第一章~第五章は、ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメントより大好評発売/レンタル中

Photo:メイジー・ウィリアムズ
『ゲーム・オブ・スローンズ 第六章:冬の狂風』
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