アカデミー賞外国語映画賞をはじめ様々な賞に輝いた2009年のアルゼンチン映画『瞳の奥の秘密』をベースに、二人のアカデミー賞女優、ジュリア・ロバーツとニコール・キッドマン、『それでも夜は明ける』のアカデミー賞候補キウェテル・イジョフォーという豪華キャストで新たに作り出したサスペンス『シークレット・アイズ』。彼らの脇を固めるのは、人気ドラマでも主人公を支える役柄で注目されたベテラン男優の二人だ。
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一人は、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』で主人公フランク(ケヴィン・スペイシー)の腹心で抜け目のないダグ・スタンパーを演じ、エミー賞助演男優賞(ドラマ部門)にノミネートされたマイケル・ケリー。本作ではキウェテル演じるFBI捜査官のレイと対立する同僚シーファートに扮している。マイケルは出演の決め手となったのは「ジムで、キウェテルとにらみ合うシーンだったんだ」と述べ、「脚本は2回読む必要があった。あまりに多くの出来事が起こるし、ストーリーが非常に込み入ってるからね。魅力的なキャラクターと優れたストーリーという要素はあったけれど、最終的にはビリー・レイ監督の情熱とすばらしい人柄にひかれた。彼は『この人と仕事をしたい』と思わせる人物なんだ」と語っている。
二人目は、エミー賞とゴールデン・グローブ賞で作品賞を受賞した『ブレイキング・バッド』における主人公ウォルター(ブライアン・クランストン)の義弟、麻薬取締局の捜査官ハンク・シュレイダー役で知られるディーン・ノリス。本作での役柄は、レイの親友である捜査官バンピーだ。ディーンも、マイケル同様、監督・脚本を務めたレイの手腕を絶賛している。「『シークレット・アイズ』は驚くほどよく書けた脚本で、筋は実に複雑だ。気に入ったのは、言葉にされない物事が数多くある点で、それはいつだって優れた脚本の特徴だね。言葉の背後やセリフの間の沈黙の中で、様々な物事が進行する。ビリーの脚本には見え透いた露骨な部分がないから、俳優としては演技の幅を探りつついろんなものを持ち込むことができる」
大絶賛された『瞳の奥の秘密』を、アカデミー賞脚本賞ノミネート経験を誇るビリー・レイ(『キャプテン・フィリップス』『ニュースの天才』)がさらにひねった展開とし、オリジナルを観た人もあらためて謎解きを楽しむことができる本作。13年前と現在のストーリーが同時進行で語られるため、時には見ているのがどちらの時代なのか分からなくなりそうだが、マイケルとディーン演じる二人は13年の間に大きく変化しているので、彼らがハゲているか否かでどの時代かが一目瞭然だ。そんな彼らの頭頂部だけでなく巧みな演技もお見逃しなく!
2002年、ロサンゼルス。殺人事件の現場に駆けつけたFBI捜査官のレイは、被害者を見て言葉を失う。その死体は、テロ対策合同捜査班の相棒で、親友でもある検察局捜査官のジェスの愛娘だったのだ。レイはエリート検事補のクレアとともに捜査に乗り出し、一度は容疑者を特定するものの、FBI組織内の事情により真相は闇に葬り去られてしまう。それから13年が経ち、驚愕の事実が紐解かれてゆく。
『シークレット・アイズ』は6月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:13年の間に様変わり! マイケル・ケリー&ディーン・ノリス(『シークレット・アイズ』)
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