秋の放送ラインナップを先週明らかにした米CBS。『SUPERGIRL/スーパーガール』の米CWへの移行、『冒険野郎マクガイバー』リメイク版のシリーズ制作決定など、話題で溢れていたが、"ダイバーシティ(多様性)が欠けている"という不名誉な指摘もメディアから受けている。
米Varietyなどの指摘によれば、同局による新作ドラマ/コメディの主演俳優はほとんどが白人男性とのこと。例えば、『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』を降板し、新作『Bull(原題)』の主演を務めることになったマイケル・ウェザリー、『Kevin Can Wait(原題』のケヴィン・ジェームズ、『The Great Indoors(原題)』のジョエル・マクヘイル、『Man with a Plan(原題)』のマット・ルブラン、『Pure Genius(原題)』のオーガスタス・プリューとダーモット・マローニー、『冒険野郎マクガイバー』のリメイク版『MacGyver(原題)』のルーカス・ティルとジョン・イーズ、といった具合だ。
記者発表会で指摘を受けたCBS社長のグレン・ゲラーは、上記作品の一部を例に出して「新シリーズは昨年より今年の方が、出演陣はダイバーシティに富んでいます」と反論。そして、ミッドシーズンに放送される『Doubt(原題)』では、キャサリン・ハイグル(『グレイズ・アナトミー』)が主演を務めるほか、トランスジェンダーの俳優ラヴァーン・コックス(『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』)が共演するとも述べている。「『Doubt』はトランスジェンダーのシリーズ・レギュラーが登場する初の地上波シリーズとなるでしょう。すごいことだと思いますよ」と、ゲラー社長は続けている。
さらに、やはり新作ドラマの『Training Day(原題)』では、ビル・パクストン(『エイリアン2』)の共演者として、黒人俳優のジャスティン・コーンウェル(『Chicago P.D.(原題)』)が出演すること、また、シーズン更新が決まった『NYボンビー・ガール(原題)』などは女性が主役の作品であり、放送ラインナップは大変バランスが取れていると強調した。
また、探偵小説「ナンシー・ドリュー」のドラマ版となるパイロット『Drew』(サラ・シャヒ主演)がシリーズ制作に至らなかった理由として、"女性向けに偏りすぎていた"という米Deadlineの報道を否定。「事実に反します。優れたパイロットを私たちは選んだまでです」と話している。
今年初め、アカデミー賞の俳優候補者が全員白人だったことが批判されたのを見ても分かるように、米エンタメ界ではダイバーシティが強い関心を集めている。TV放送局も厳しい目にさらされているようだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:マイケル・ウェザリー
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