米Amazonのドラマ版「高い城の男」、ショーランナーが突如降板

フィリップ・K・ディックの小説「高い城の男」を映像化した、リドリー・スコット製作総指揮のドラマ『The Man In The High Castle(原題)』。アメリカなどのAmazon Primeで配信され、高い評価を受けた本作だが、ショーランナーのフランク・スポトニッツが突如降板することになった。

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降板が決まったのは、カナダのバンクーバー市においてシーズン2の撮影が行われている最中のこと。現在、撮影は一時中断しており、再開まで2週間かかる可能性もあるという。米Deadlineが関係筋の情報として伝えたところによると、降板の理由は、シーズン2の撮影について数日前にAmazonと意見が衝突したためだとか。

スポトニッツとAmazonは、次のような共同声明を出している――「本作が目指す方向性を踏まえて、全ての制作を西海岸に移す決定を下しました。フランク・スポトニッツは製作総指揮のポジションに残りますが、ショーランナーからは退き、才気あふれるプロデューサーたちが後を引き継ぐことになります。Amazon Videoにおいて最もよく視聴されたオリジナル番組に仕上げてくれたスポトニッツの業績に深く感謝するとともに、シーズン2に向けた製作チームのビジョンにも大いに期待しています」

なお、スポトニッツは5月11日(水)には、カナダのバンクーバー市に設置された市街セットの一部をTwitterで紹介したばかりだった。シーズン2の配信はアメリカで年内に予定されているが、ショーランナーの退陣が作品にどう影響するのか、気になるところだ。

『The Man in the High Castle』は、第二次世界大戦でナチス・ドイツと日本が勝利した世界を舞台とする歴史改変SF。終戦から20年後、両国に支配されたアメリカに暮らす人々を描いている。出演は、アレクサ・ダヴァロス(『タイタンの戦い』)、ルーク・クラインタンク(『プリティ・リトル・ライアーズ』)、ルーファス・シーウェル(『ヘラクレス』)、ルパート・エヴァンス(『ジェームズ・ボンドを夢見た男』)、ケイリー=ヒロユキ・タガワ(『47RONIN』)ほか。(海外ドラマNAVI)

Photo:フランク・スポトニッツ
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