この歴史無くして西洋の歴史ドラマは語れない!「ローマ」という強大な帝国に反旗を翻した者たちがいた...『バーバリアンズ・ライジング』キャストインタビュー【その1】

強靭なローマ帝国に屈することなく抵抗した名将ハンニバルによる戦術や、不屈の奴隷スパルタカスによる反乱など、史上最も象徴的な戦士たちを描いたスペクタクル叙事詩『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』が全8話の歴史ドキュメンタリードラマとなってヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメに登場。放送は9月19日(月)~22日(木)23:00~25:00。作品をより楽しんで頂くために、歴史上有名な戦士を演じたキャストたちのインタビューをご覧ください。

今回は以下のキャストインタビューコメントを紹介します。さっそくどうぞ!

★ヴァンダル族の王 ガイセリック(リチャード・ブレイク)
アッティラの最大の同盟者だったヴァンダル民族の王。ローマにとって重要な都市カルタゴを占領した彼は、かつてハンニバルが奪われた宝石を取り戻し、地中海を制覇する。

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――ガイセリックというキャラクターについて教えてください。また、撮影で大変だったこと、現場の様子などもお聞かせください。

僕はヴァンダル族という名称だけは知っていた。Vandalism(破壊行為)という言葉はこれに由来するからね。でも、彼らを率いたリーダー・ガイセリックという人物についてはよく知らなかった。だから、監督から配役の決定を知らされた後に調べ始めて、彼の功績などについても知ることができた。
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ローマを陥落させて、過去に奪われた金(ゴールド)を奪還した人物がいるということは聞いたことがあったけど、それがまさにガイセリックだったのだということも知ったんだ。また、撮影中の大変だったことでいうと、僕の場合は、寒さだね。9月だったのにブルガリアはとても寒かったんだ。ガイセリックの衣装ではほかの時代のみんなみたいにチェインメイル(鎖帷子)を着用していなかったから(笑)。強風の日もよくあって、寒くて風が強かったのが本当に大変だったね。だけど、やはりそれもまた当時の戦士たちが体験したことを想像するためには、結果とても良い事だったと思うよ。

★フン族の大王 アッティラ(エミール・ホスティナ)
ローマに恨みを持つ諸民族を統合させ、巨大な反乱軍を作り上げたフン民族の王。ローマ皇帝は快進撃を続けるアッティラを貢物で買収しようとするが、高潔な彼には響かない。

バーバリアンズ・ライジング

――アッティラとはどんな人物ですか?また撮影で苦労したことなどはありましたか?

アッティラという人物のコンセプトはシンプルでした。孫子の兵法では、戦争は二つのタイプのエネルギーについて言っています。形あるエネルギーと無形のエネルギーがあり、フン族はローマと正反対で、要塞を建てることはしませんでした。時に水は形あるところに流れつかなければなりません。フン族はまさに水のようだったんだと思います。アッティラはそのコンセプトに気付いていました。ローマが崩壊した後は新しい仕組みが必要となります。その繰り返しが歴史の流れです。アッティラの肖像などは残っていませんので、モンゴル系だったかスラブ系の人物だったのかはっきりとはわかっていません。津波のように突如として現れ、そしてローマに大混乱を与えたのです。それが僕の知るアッティラの物語です。

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大変だったのは、撮影の最終日、夜も遅くなって、その時はもう馬も人もクタクタに疲れていました。僕もサドルに登れないほど疲れ切っていて、スタントマンに予定より長く馬に乗っていてもらっていました。あんなに疲れていてもアッティラは馬に乗り込んで、戦闘に参加しなければいけなかったんだと思うと、本当に大変なことだったろうと痛感したし、僕だったら全てを放り出して家に帰りたいよと思いました。

★ゴート族の指導者 アラリック(ギャビン・ドレア)
フリティゲルンの活躍で危機にひんしたローマを包囲したゴート民族長。一度は作戦に失敗するが、奴隷に見せかけた精鋭軍をローマへ送り込むという偽りの作戦を決行する。

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――アラリックはどんな人物ですか?また演じるにあたり意識した点などあれば教えてください。

僕の演じたキャラクター、アラリックの衣装では、鎧の中にはチェインメイル(鎖帷子)を着用しました。本格的な衣装だったと言えます。15キロの重さの衣装を毎日着なければなりませんでした。そのことからも、戦士たちは強くなければならず、大変な生活を強いられていたことが想像できます。

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アラリックは故郷を持たない放浪するゴート族であるがゆえ、祖国となる場所を探していました。ハンニバルやスパルタカスのように歴史の授業でも習いましたが、ほとんど無名のアラリックはわずか25歳のときにローマを陥落させることができたバーバリアンだったと言われているので、そんな25歳の男を演じるのは、なかなかいい機会だったと思っています。

★ゴート族の策士フリティゲルン(スティーヴン・ウォディントン)
フン民族と戦うため宿敵ローマと和解したゴート民族の族長。だが、その和解は陰謀だった。ローマ帝国の残虐な仕打ちに憤怒した彼は、同胞を率いてローマ軍に立ち向かう。

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――フリティゲルンを演じてどうでしたか?また撮影中のエピソードをお聞かせください。

衣装の仕上がりが素晴らしかったですね。正直なところ、もっとシンプルな制服的な物を予想していたので、あそこまでクオリティが高くドラマチックな衣装が着られるとは思っていなかったんです。ですからその衣装も千年以上前の人物を想像するのに役立ちました。馬に跨っているとき、雨に打たれて疲労困憊のときなど、当時の彼らに思いをはせることができたんです。

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あと、僕が現場で大変だったと思うことは台本です。配役が決まったのが直前だったので、大急ぎでセリフを覚えたんです。でも台本は内容の改善のために常に書きかえられますから、僕が現場に到着した時には、台本の内容が変わっていて...また覚えなおさなければなりませんでした。短い間でセリフを叩きこまなければならないのは、常に俳優に要求されることですが、これは悪夢に近いです(笑)。自信を持ってしゃべらなければならないので、覚え直すことが本当に大変でした。もちろん、乗馬することや戦闘シーンなど、他にも大変な部分はありましたが、笑いの絶えない現場でした。スタッフ、キャストともにいい人ばかりで和気あいあいと、本当にとっても良い雰囲気でした。

『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』は、9月19日(月)~22日(木)23:00~25:00(ほか)、ヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメ にて放送スタート!

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Photo:『バーバリアンズ・ライジング~ローマ帝国に反逆した戦士たち~』
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